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佐々木正明

佐々木正明認証済み

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大和大学社会学部教授/ジャーナリスト

報告

解説アルメニア政府のEU加盟への動きは、プーチン政権のウクライナ侵略が引き起こした地殻変動であり、ユーラシアと欧州をめぐる歴史の中でも大きな出来事だ。 2022年2月まで誰も想像できなかったはずだ。 流れを簡略的に言うと、こうなる。 2022年2月 露のウ侵略 CIS諸国の中での恐露、反露が起こる 2023年9月 アゼルバイジャンがアルメニアが事実上支配していたナゴルノ・カラバフ地域に対テロ作戦と称して、進攻。「領土回復」を行う 2024年初頭 アルメニア政府、露軍が安全保障上の義務を果たしていないとして、ロシア離れ加速 2025年1月 アルメニア政府はEU加盟を決定する この決定は周辺国へさらなる地殻変動を起こすだろう。 22世紀の歴史家はさぞかし、2024年、2025年に起こった出来事をメルクマールに止め、この時に何が起こったのかの詳しい検証と時代の流れを問う研究に精を出すに違いない。

同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

  • 今井佐緒里

    欧州/EU・国際関係の研究者、ジャーナリスト、編集者

    解説アルメニアにはロシア軍の基地がある。プーチン大統領はウクライナに「EU加盟は問題ない」と言ったが、ど…続きを読む

  • 服部倫卓

    北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター教授

    見解アルメニアは、便宜的にロシア陣営に属していたが、強権政治体制で欧米と対立しているといった国ではない。…続きを読む

コメンテータープロフィール

佐々木正明

大和大学社会学部教授/ジャーナリスト

岩手県一関市生まれ。大阪外国語大学ロシア語学科(現・大阪大学)卒業後、産経新聞社入社。モスクワ支局長、リオデジャネイロ支局長を経て、運動部次長、社会部次長などを歴任。2021年より現職。専門分野はロシア・旧ソ連諸国情勢、国際情勢に加え、オリンピック・パラリンピック、捕鯨問題などにも詳しい。フィギュアスケート関連ではNumberなどにも寄稿。単著に「シー・シェパードの正体」(扶桑社新書)「環境テロリストの正体」(新潮新書)。近著は「動物の権利」運動の正体(PHP新書)

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