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れきしクン(長谷川ヨシテル)

歴史ナビゲーター/歴史作家

報告

見解江戸時代は“泰平の世”と称されますが、特に初期には徳川将軍家や幕閣の御家騒動が何度も起きていますよね。 松平忠輝が父・家康に遠ざけられた理由に、記事にある「顔が醜かったという説」がありますが、なんとも後付けな創作的な印象を受ける説です。 しかし、松平忠輝が亡くなって間もない頃に成立した、新井白石の『藩翰譜』に登場してくる説であり、当時から広まっていた話だったようです。 そこには誕生時に「色が極めて黒く、まなじりは逆さまに避けて恐ろしかったため、家康に捨てるように言われた」とあり、7歳になった時には「恐ろしい面魂で三郎(自害させた長男・松平信康)の幼い頃と違うところがない」と家康が言ったと記されています。 しかし、実際には“幼い頃から不遇だった”というわけではないので、振る舞いや仕事ぶり、将軍家の権力闘争のトラブルで長年の“幽閉”処分となったと思われます。300年越しの赦免、良かったですね。

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コメンテータープロフィール

埼玉県熊谷市出身。熊谷高校、立教大学卒。歴史ナビゲーターとして、元芸人の経歴を生かし、明るく分かりやすいトークで歴史の魅力を伝えている。歴史作家としては『ポンコツ武将列伝』『ヘンテコ城めぐり』『どんマイナー武将伝説』など多数の著書を執筆。メディア出演の他、全国各地での講演活動や、歴史系の番組・演劇・ゲームの歴史考証や構成作家を務めるなど幅広く活動をしている。トレードマークは赤い兜(甲冑全体で20万円)で、前立ては「長谷川」と彫られている(特注品で2万5千円)

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