【速報】「吉村知事がコンタクトとって説得」日本維新の会が斎藤知事に『辞職と出直し選挙』申し入れ 地元組織の片山代表は「知事やめろ、の各党スタンスとは異なる」と説明
パワハラ疑惑などで告発された兵庫県の斎藤元彦知事に、当時の知事選で推薦した「日本維新の会」が辞職と出直し選挙を求めると発表しました。 【発言を見る】斎藤知事は辞職要求応じない考え「百条委員会や第三者委員会の調査にしっかり対応」 日本維新の会の藤田幹事長は9日午後、兵庫県の斎藤知事に対し、辞職し出直し選挙で信を問うよう求めることを決めたと話しました。また、共同代表である吉村洋文大阪府知事が、過去、大阪府に勤めたこともある斎藤知事にコンタクトをとって、電話で説得する場面もあったということです。
◆午後1時 藤田幹事長「一定の事実浮き彫り」
斎藤知事は今月6日の県議会の百条委員会でも、パワハラ疑惑などの告発文書は公益通報にあたらず、文書を作成した元県民局長への処分も適切だったとの認識を示しています。 藤田幹事長は、「一定の事実が浮き彫りになり、経営責任が必要と判断した。県政に停滞を招いたのは事実。辞職して出直し選挙で真意を問うことが政治家に許された一つの手段」と話しました。 県議会では最大会派の自民党が辞職の申し入れを決めていて、他の3つの会派も賛同する方向で調整しており、全会派が辞職を求めることになります。
◆午後3時半 「知事辞めろ、の各党スタンスとは異なる」
藤田氏の会見から2時間半後、兵庫県では「県政の停滞を招いた」などとして維新の会が、辞職と出直し選挙を求める申し入れを午後3時半に行いました。 提出した兵庫維新の片山大介代表は、「職員とのコミュニケーションが著しく不足していた。県政を前に進めるのであれば自身の立場について民意を問う」として、「知事やめろ、という各党のスタンスとは異なる」と、申し入れの意図について説明しました。 また、今後の動きについて藤田幹事長は、もし斎藤知事が申し入れに応じず、9月議会で他会派が不信任案を提出した場合には「維新も賛同せざるを得ない」とする考えを示しました。さらに、他会派が不信任案を提出しない場合には、維新が単独で不信任案を提出することも検討したいとしています。
◆午後5時 吉村知事「本当に優秀だった、僕から伝えるべき」
斎藤知事とのやりとりについて、吉村知事は9日夕方、記者らに以下のように話しました。 吉村知事は、大阪府で勤務していた斎藤知事をふりかえって「本当に優秀だった。知事になってからは広域連合などで一緒に仕事をしてきて、党としての最終決定が出る前に、考えは僕から伝えるべき」として、連絡した経緯を話しました。 そして、斎藤知事に対して「土曜日に話をして、同じ知事ですから、権限を持った者が物を投げたり机をたたいたりというのはやってはいけない行為」と話し、「間違っているところは素直に認めて謝って、前に進めるなら辞職して県民の皆さんに問うべきじゃないか」と説明したと話しました。 それに対する斎藤知事の返事について吉村知事は明かしませんでしたが、「特に結論は出なかった」ということです。
◆午後5時 斎藤知事は「真摯に受け止めたい」
いっぽう、斎藤知事は夕方、「真摯に受け止めたい」と反応を示しました。 斎藤知事は維新が辞職・出直し選の申し入れを行ったことを受けて、「支援を受けた維新の申し入れは重く受け止める」としつつも、「若い世代が元気な兵庫県をつくっていくため、予算に向けた議論を加速させるのが役割だ」と、今月の議会に向けた姿勢を述べました。