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大津秀一

大津秀一

認証済み

緩和ケア医師

報告

補足食道がんのステージ4なのですね。食道がんのステージ4のうち離れた場所に転移がある(遠隔転移がある)とステージ4Bとなり、基本的にはFP療法という2つの抗がん剤を組み合わせた治療が標準治療となります。痛みがある場合に、抗がん剤治療が効くことで、痛みが緩和されることはよくあります。西村さんの痛みが緩和されることを願いたいと思います。一方で、抗がん剤治療が効いて痛みが緩和されるまではタイムラグがある場合もしばしば存在し、痛み緩和の治療を並行して行うことも重要となります。がんのステージ4の場合は、治療と並行して十分な症状緩和を行う「早期からの緩和ケア」の代表的な対象となります。末期に限らず緩和ケアは受けることができますので、それらもうまく活用し、苦痛や抗がん剤治療の副作用等をできるだけ緩和して、治療がうまく継続できるようにしてゆくことが良い結果を得るためにも大切です。西村さんの良い経過を願います。

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コメンテータープロフィール

岐阜大学医学部卒業。緩和医療専門医。日本初の早期緩和ケア外来専業クリニック院長。早期からの緩和ケア全国相談『どこでも緩和』運営。2003年緩和ケアを開始し、2005年日本最年少の緩和ケア医となる。緩和ケアの普及を目指し2006年から執筆活動開始、著書累計65万部(『死ぬときに後悔すること25』他)。同年笹川医学医療研究財団ホスピス緩和ケアドクター養成コース修了。ホスピス医、在宅医を経て2010年から東邦大学大森病院緩和ケアセンターに所属し緩和ケアセンター長を務め、2018年より現職。内科専門医、老年病専門医、消化器病専門医。YouTubeでも情報発信を行い、正しい医療情報の普及に努めている。

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