見解福島第一原子力発電所事故では、大津波の後、ほぼ24時間後に水素爆発が起きました。いわゆる新規制基準などでは、放射性物質を漉しとるフィルタードベント装置などの設置によって、放射性物質の放出は、さらに遅くなります。つまり、事故の後、避難をするための時間が1~数日あります。 まずは、病院の入院患者などの移動が困難な方に避難していただき、健常者は自治体の指示に従い順番に避難することになります。このような避難計画が各自治体で策定されています。 これらの避難計画は、地域の事情や、様々な新知見を取り入れて、継続的に改善されていくことが必須です。見直しが必要と考えられている自治体では、自衛隊との協力などを含め、積極的に見直しを進めてほしいと思います。なお、残りの7割の自治体の皆さんにも、より積極的に避難計画を継続的に改善していく事を考えていただきたいと思います。
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コメンテータープロフィール
専門は原子力工学。東京大学大学院工学系研究科原子力専攻教授。東京大学にて、30年以上にわたり原子力安全、原子力熱流動などの研究教育に従事。月刊誌エネルギーレビューに、コラム「原子力何でもQ&A」を10年以上にわたり連載中。
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