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岡本孝司

岡本孝司認証済み

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東京大学教授

報告

補足重さも重要な要素ですが、密度(=重さ/体積)が重要な因子になります。溶け落ちて固まっていますので、密度の大きなウランは必ず入っていると想定されのですが、そのほかに金属やコンクリート由来の物質なども含まれている可能性があります。 わずかな量であっても、デブリは情報の塊です。例えば、ハヤブサ2が小惑星持ち帰った粉のような物質からも、数多くの情報がわかりました。同様にデブリの分析を進めることで、多くの情報を得ることが期待されます。 なお、今回サンプルを持ち帰った釣り竿式の装置での取り出しには、当初2週間かかるといわれていましたが、カメラ交換後の2回目のチャレンジでは、1週間掛からずに取り出しに成功しています。作業員の皆様が習熟されてきている事もありますので、ぜひ、再度のサンプリングを期待します。グレーチングと呼ばれる梁のような場所に落ちているデブリも分析してみたいと強く思います。

コメンテータープロフィール

専門は原子力工学。東京大学大学院工学系研究科原子力専攻教授。東京大学にて、30年以上にわたり原子力安全、原子力熱流動などの研究教育に従事。月刊誌エネルギーレビューに、コラム「原子力何でもQ&A」を10年以上にわたり連載中。

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