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岡本孝司

岡本孝司

認証済み

東京大学教授

報告

見解日本政府が責任をもって、福島第一原子力発電所の廃炉を進めるという、強い意思表示と思います。 福島の復興には、福島第一原子力発電所の廃炉が必須で、そのためには、ALPS処理水の放出を先送りする事はできません。着実に廃炉を進めて、リスクを下げていく事が、日本のそして世界にとっても大きな課題です。 海洋に元から存在している大量のトリチウムと比較しても、ALPS処理水のトリチウム量は十分に少ない量です。元々、0.1~1Bq/Lのトリチウムが含まれていて、海の水はけた違いに大量なので、ALPS処理水のトリチウムは、元々あるトリチウムと区別がつかなくなります。安全性は、モニタリングでしっかり確認されます。IAEAも安全性を確認しています。 風評被害を起こさないようにすることが、大きな課題です。冷静に、科学的に考える事が重要と思います。

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コメンテータープロフィール

専門は原子力工学。東京大学大学院工学系研究科原子力専攻教授。東京大学にて、30年以上にわたり原子力安全、原子力熱流動などの研究教育に従事。月刊誌エネルギーレビューに、コラム「原子力何でもQ&A」を10年以上にわたり連載中。

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