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岡本孝司

岡本孝司

認証済み

東京大学教授

報告

補足来年6月に施行される法令では、いわゆる寿命は経済産業大臣が認可します。一方、原子力規制委員会は、10年毎に、次の10年間運転に対して許可を行います。現行の日本の法令でも、30年を超えた原子力発電所については、10年毎に長期運転の計画を審査していました。審査のポイントは変わっておらず、従来の審査と大きく変わりません。高経年評価については、世界中の知見を取り入れて、日本原子力学会の標準などが策定されており、安全性については十分に担保されています。 なお、ハードウエアだけではなく、安全の考え方も大きく進歩しています。世界標準のリスクを考慮した安全性評価に、原子力規制委員会も変革しなくてはなりません。今のままだと、規制の在り方が高経年化してしまうのを危惧します。

コメンテータープロフィール

専門は原子力工学。東京大学大学院工学系研究科原子力専攻教授。東京大学にて、30年以上にわたり原子力安全、原子力熱流動などの研究教育に従事。月刊誌エネルギーレビューに、コラム「原子力何でもQ&A」を10年以上にわたり連載中。

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