補足本事件の社会に与えた衝撃は、事件の規模の大きさだけではない。加害者が重度知的障がいの人は生きるに値しないと決めつけその命を奪うことを正当化していることにある。 この世に生を享けた命を精一杯生きてほしい、また生きる権利がある。その生を誰もが断絶することはできない。 このような基本的な認識は、本記事で語っている母親だから抱いていると考えるのではなく、すべての人が持たなければならないものである。
同じ記事に対する他のコメンテーターコメント
コメンテータープロフィール
新潟医療福祉大学教授・東京都立大学名誉教授。貧困・低所得問題を中心として研究・社会的活動を行う。専門は社会保障論、社会福祉論。日本社会事業大学・社会事業学校教員、東京都立大学教授、明治大学教授を経て2024年4月より現職。著書として『生活困窮者自立支援-支援の考え方・制度解説・支援方法』(編 著、中央法規)、『貧困問題とソ ーシャルワーク』(共編、有斐閣)、『生活保護における社会福祉実践』(単著、全社協)等。社会的活動として社会保障審議会委員(厚労省)、神奈川県子ども・若者施策審議会委員、東京都社会福祉協議会理事等