補足ストームシャドウ巡航ミサイルは本国仕様が射程560km、輸出仕様が射程250kmです。もしイギリスが本国仕様をウクライナに引き渡していたら、モスクワ周辺の軍需工場を狙うことが可能になるので、ロシアの激しい反発が起こり得ます。 またロシア海軍黒海艦隊の主力はクリミア半島のセヴァストポリを脱出し現在は本土側のノヴォロシスクに避難していますが、ストームシャドウ射程560km型なら届いてしまいます。投入数次第で艦隊が全滅する可能性すらあります。 ストームシャドウ射程560km型はATACMS(射程300km)よりも軍事的・政治的な影響が大きいとすら言えます。ただしイギリスはウクライナに対しストームシャドウのどのバージョンを送ったかは明らかにしていません。しかし輸出仕様は受注生産なので在庫は少ない筈で、そしてストームシャドウは現在生産しておらず、イギリスの手持ちは本国仕様ばかりでしょう。
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弾道ミサイル防衛、極超音速兵器、無人兵器(ドローン)、ロシア-ウクライナ戦争など、ニュースによく出る最新の軍事的なテーマに付いて兵器を中心に解説を行っています。
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