まさにこの有識者懇談会に招聘され、総理の指示を受けました。冒頭、萩生田大臣からクリーンエネルギー戦略についての説明がありましたが、驚いた事に資料には「再エネ、水素、アンモニア、蓄電池」とある所、「再エネ、水素、アンモニア、原子力、蓄電池」と、わざわざ「原子力」を口頭で追加して読まれていて、政治的な難しさとともに大臣の意気込みを感じました。 参院選にむけ、「新しい資本主義」の目玉政策の一つとして位置付けられており、政治的にも重要なピースとなっていて、経産省だけでなく環境省・総務省・厚労省・国交相・デジタル庁など関連省庁が一丸となって取り組む事になっています。 ただ、クリーンエネルギー戦略検討合同会合の中では、特に産業面、つまりエネルギーの需要側に注目し、政策のあり方や投資のあり方について議論される予定で、ほかの広範なテーマは他でなされた議論を束ねる役割になりそうです。
コメンテータープロフィール
大場紀章 (おおば・のりあき) – 1979年生まれ。京都大学理学研究科修士課程修了。同博士課程退学。民間シンクタンク勤務を歴て現職。株式会社JDSCフェロー。専門は、化石燃料供給、エネルギー安全保障、次世代自動車技術、物性物理学。著書に『シェール革命―経済動向から開発・生産・石油化学』(共著、エヌ・ティー・エス)、『コロナ後を襲う世界7大危機 石油・メタル・食糧・気候の危機が世界経済と人類を脅かす』(共著、NextPublishing Authors Press)等
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