解説会見のなかでフリーランスの記者から「小泉さんが首相になってG7に出席されたら、知的レベルの低さで恥をかくのではないかと皆さん心配してます」 「それでもあなた総理を目指しますか」 などという失礼な質問が飛びましたが、冷静で、好感を持てる対応ができたのは立派でした。私が知る限り、小泉進次郎氏は勉強熱心だし、きちんとした議論ができる政治家です。 その一方で、政策面では賛否が分かれることも確か。旧文通費の使途公開や政策活動費の廃止といった政治改革、あるいは選択的夫婦別姓の導入といった政策については、国民の多数が賛成するでしょう。他方、雇用規制の緩和や労働時間規制の見直しなどの政策は、かつて小泉純一郎政権で格差を拡大させたとされる新自由主義的改革の一環であり、批判を呼ぶことは間違いありません。
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コメンテータープロフィール
専門は日本政治外交史、現代日本政治論。近著に、『自民党―「一強」の実像』中公新書、『自公政権とは何か』ちくま新書、『日本共産党』中公新書など。