見解歴史的円安の背景には、米国の政策金利が中立金利の2倍を上回る水準まで利上げしていることがあります。 そしてその背景には、世界的な40年ぶりのインフレがあり、そのきっかけとなったのがロシアのウクライナ侵攻ですので、特に食料はエネルギーの国内自給率が低い日本にとっては厳しい状況と言えるでしょう。 とはいえ、1990年から95年にかけて円高が進みましたが、その間に国力が上がったかというと疑問符が付きます。 円安は輸入価格上昇に伴う負担増をもたらす一方で、国内の立地競争力を高めますので、単純に為替で国力は測れないと思います。
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コメンテータープロフィール
1995年早稲田大学理工学部工業経営学科卒業後、第一生命保険入社。1998年日本経済研究センター出向、2000年より第一生命経済研究所経済調査部、2005年東京大学大学院経済学研究科修士課程修了、2016年より現職。あしぎん総合研究所客員研究員、跡見学園女子大学マネジメント学部非常勤講師を兼務。総務省消費統計研究会委員、景気循環学会理事、あしかが輝き大使、佐野ふるさと特使、NPO法人ふるさとテレビ顧問。専門は経済統計、マクロ経済分析。著作に「経済危機はいつまで続くか」(平凡社新書)、「MMTとケインズ経済学」(ビジネス教育出版社)等。