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村野将

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米ハドソン研究所研究員

報告

解説任期を終えようとしている両者の「お疲れ様会」的な位置付けが強い会談です。安倍政権期の日米関係は、他国がトランプ大統領の扱いに手を焼いていたこともあってそのよさが際立っていましたが、外交・安全保障政策に関して岸田政権は、安倍・菅政権が敷いた路線を着実かつ大胆に発展させた功績を評価されるべきでしょう。防衛費増額、反撃能力の保有、日米韓協力の修復と深化、日米防衛産業基盤協力の拡大、そして拡大抑止協議のハイレベル化などです。現在の日米は、4月の首脳会談から7月の2+2を経て決まった各種宿題(指揮統制構造の見直し、防衛産業協力、攻撃能力の連携強化など)を履行している段階にあります。したがって、両国でどのような政権が誕生するにしても、政策サイドでやらなければならないことはすでにリストアップされていあるため、それらを淡々と進めていくことになります。強いて言えば、重要なのは宿題を処理していくスピードです。

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コメンテータープロフィール

岡崎研究所や官公庁で戦略情報分析・政策立案業務に従事したのち、2019年より現職。マクマスター元国家安全保障担当大統領補佐官らと共に、日米防衛協力に関する政策研究プロジェクトを担当。専門は、日米の安全保障政策、核・ミサイル防衛政策、抑止論など。 【近著】 -ブラッド・ロバーツ(監訳・解説)「正しい核戦略とは何か」(勁草書房、2022年) -峯村健司他(共著)「ウクライナ戦争と米中対立 帝国主義に逆襲される世界」(幻冬舎新書、2022年) -森本敏、高橋杉雄他(共著)「新たなミサイル軍拡競争と日本の防衛」(並木書房、 2020年9月)

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