提言複数の地方議員がSIMスワップ詐欺の被害に逢っているという内容ですが、その原因は主に2つあります。一つは記事にあるように、一般の人に比べて、生年月日や電話番号等の個人情報が洩れているということです。その情報に基づいて身分証明書を偽造できるからです。もう一つは、ある意味個人情報とは逆に、顔が周知されていないということです。身分証明書では本人の顔写真が必要であり、本人になりすますためにも、詐欺をはたらく人の顔写真を貼らなければなりません。地方議員の地元のショップでなければ他人の顔写真を貼ってもわからないでしょう。対策としてはICカード化された身分証明書での厳格な真偽確認ですが、現実には費用等の問題もあり、また顧客あってのショップであり無下に疑うこともできません。しかしながらSIMに関連した氏名等のデータベースに顔写真を登録し、見比べるぐらいの対応は可能でしょう。早急な対策が求められます。
コメンテータープロフィール
1989年大阪大学大学院工学研究科博士後期課程通信工学専攻修了、工学博士。同年、京都工芸繊維大学助手、愛媛大学助教授を経て、1995年徳島大学工学部教授、2005年神戸大学大学院工学研究科教授。情報セキュリティ大学院大学客員教授。情報通信工学、特にサイバーセキュリティ、インターネット、情報理論、暗号理論等の研究、教育に従事。加えて、インターネットの文化的社会的側面についての研究、社会活動にも従事。内閣府等各種政府系委員会の座長、委員を歴任。2018年情報化促進貢献個人表彰経済産業大臣賞受賞。 2019年総務省情報通信功績賞受賞。2020年情報セキュリティ文化賞受賞。電子情報通信学会フェロー。
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