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松本俊彦

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精神科医

報告

補足海外の大麻寛容政策について、「薬物汚染が深刻な国における苦肉の計」とする類いの解説は、あまりに不正確だ。 もしも本当に「苦肉の計」だとすれば、2022年10月6日に米国で起こった出来事をどう評価すればよいのか? この日、バイデン大統領は、連邦法により大麻で有罪判決を受けた何千人もの人々に恩赦を与え、大麻を最も危険な薬物として分類している現行法の見直しを検討すると発表した。しかもその際、「大麻に対する連邦政府のアプローチは失敗であり、あまりにも多くの人の人生を狂わせてきました。この過ちを正すときがきた」と語ったのだ。 なお、催幻覚性の点から、大麻がタバコよりも有害であるという意見もあるが、依存性はタバコよりも弱いことにも触れなければフェアではない。ニコチンは吸引後15秒以内に効果が現れるが、大麻は効果発現に数分を要する。薬物による依存形成にはこうした「報酬の即時性」が重要なのだ。

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コメンテータープロフィール

依存症や自傷・自殺の臨床と研究を専門とする精神科医です。

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