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忽那賢志

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感染症専門医

報告

4年連続で減少していることは良いことですが、コロナの影響で保健所の業務が逼迫しHIV検査数が減少しているため、無症状の感染者を十分に把握できていない可能性があります。 HIVは感染数週後に発熱・咽頭痛などの急性期の症状が見られることがありますが、それを過ぎると数年以上もの間無症状の期間が続きます。 この期間も性交渉する相手には感染させる可能性はありますので、リスクの高い性行為をしている方は定期的に検査をして早期発見することが重要です。 HIVの治療は毎日内服が必要ですが、内服を継続しウイルスが血液中に見つからなくなるほど少なくなれば誰かにうつす可能性はなくなると言われています(Undetectable=Untransmittable、U=Uと言います)。 早く診断して早く治療することが国内の新規感染者を減らす上では重要ですので、現在のコロナ流行によるHIV検査数への影響は深刻な問題です。

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コメンテータープロフィール

感染症専門医。国立国際医療研究センターを経て、2021年7月より大阪大学医学部 感染制御学 教授。大阪大学医学部附属病院 感染制御部 部長。感染症全般を専門とするが、特に新興感染症や新型コロナウイルス感染症に関連した臨床・研究に携わっている。YouTubeチャンネル「くつ王サイダー」配信中。 ※記事は個人としての発信であり、組織の意見を代表するものではありません。本ブログに関する問い合わせ先:kutsuna@hp-infect.med.osaka-u.ac.jp

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忽那賢志の最近のコメント

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    (私が特定の組織を代表しているわけでは全くありませんが)YOSHIKIさんに心より感謝申し上げます。…続きを読む

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