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久保田博幸

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金融アナリスト

報告

見解「緩和的な金融環境を維持」というのは実は日銀が緩和から引き締めに転じる際の常套句でもある。たとえば2006年のゼロ金利政策解除の際にも、当時の福井総裁が同様のコメントをしていた。ただし、日銀が金融政策の正常化を行ったあとの利上げはさらに慎重に行う必要はある。GDPからみてもそうであってしかるべきとの見方もわからなくはない。しかし、日銀が意図していた安定した「2%」の物価上昇とそれに応じた賃金の上昇が達せられたとみなすのであれば、その際の金利がゼロ近傍であることのほうがむしろおかしい。今後は市場参加者などとのコミュニケーションを取りながら、利上げを模索する展開となると予想される。

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コメンテータープロフィール

フリーの金融アナリスト。1996年に債券市場のホームページの草分けとなった「債券ディーリングルーム」を開設。幸田真音さんのベストセラー小説『日本国債』の登場人物のモデルともなった。日本国債や日銀の金融政策の動向分析などが専門。主な著書として「日本国債先物入門」パンローリング 、「債券の基本とカラクリがよーくわかる本」秀和システム、「債券と国債のしくみがわかる本」技術評論社など多数。

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