見解北朝鮮軍で飢えを経験した脱北者たちの証言や分析は重いものがあり、彼らの予想する動きが北朝鮮兵士らの間で出てくる可能性は高い。ただ、実際の戦闘で死傷者が多数発生し、また前線での食住環境も悪化するなどすれば、どうなるかわからない。前線の悲惨さはSNSなどで絶えず発信されている。国を守る側のウクライナでさえ、兵員確保に苦しんでいるのはそのためだろう。北朝鮮国民はSNSに自由に触れることはできないが、少しずつでも海外から情報が流入し共有される。その影響が、派兵にマイナス作用をもたらす可能性も低くない。
コメンテータープロフィール
北朝鮮情報専門サイト「デイリーNKジャパン」編集長。関西大学経済学部卒業。98年から99年まで中国吉林省延辺大学に留学し、北朝鮮難民「脱北者」の現状や、北朝鮮内部情報を発信するが、北朝鮮当局の逆鱗に触れ、二度の指名手配を受ける。雑誌、週刊誌への執筆、テレビやラジオのコメンテーターも務める。主な著作に『コチェビよ、脱北の河を渡れ―中朝国境滞在記―』(新潮社)『金正恩核を持つお坊ちゃまくん、その素顔』(宝島社)『北朝鮮ポップスの世界』(共著)(花伝社)など。YouTube「高英起チャンネル」でも独自情報を発信中。
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