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木村元彦

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補足リナレス、キンデランらの年齢的全盛期にドラゴンズの星野仙一監督(当時)は「キューバ政府との政治的な背景もあり、獲得には消極的にならざるをえない」というようなコメントを出していた。しかし、山田久志監督時代になってから中日はフロント主導でリナレスを獲得した。この球団は創設時より4人の米国人選手(バッキー・ハリス他)を早くも受け入れていたり、日本で最初にメジャーの選手(ドビー、ニューカム)を招へいするなど、進取の気性に富んでいた。その後も台湾(郭源治、大豊泰昭、チェン・ウェイン他)や韓国(宣銅烈、李鐘範他)など東アジアの選手のリクルートも先駆けとして行なってきた。キューバとのパイプがあったが故にライデルの獲得と育成が成就したと言える。移籍は織り込み済みであったであろう。手つかずの国から選手を呼び込むパイオニアの矜持が伝統的に流れているチームとして、今後もあらたな開拓に期待がかかる。

コメンテータープロフィール

木村元彦

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中央大学卒。代表作にサッカーと民族問題を巧みに織り交ぜたユーゴサッカー三部作。『誇り』、『悪者見参』、『オシムの言葉』。オシムの言葉は2005年度ミズノスポーツライター賞最優秀賞、40万部のベストセラーとなった。他に『蹴る群れ』、『争うは本意ならねど』『徳は孤ならず』『橋を架ける者たち』など。

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