解説コソボがセルビアから独立後、アルバニア人の間からコソボ、北マケドニア西部をアルバニア本国と吸収合併させるいわゆる大アルバニア主義が勃興している。コソボの政権与党である「自主決定運動」などは、選挙公約に挙げているが、コソボ独立を後押しした米国もさすがに国境を変えてしまうこのプランには否定的である。それでもサッカー場ではしばしばアルバニア人の間から溢れ出る主張である。政治的なプロパガンダであり、FIFAも当然、禁止しているが、今回も北マケドニアを脅かすチャントが表れてしまった。2014年10月にベオグラードで行われた欧州選手権予選セルビア対アルバニアを思い出さずにはいられない。このときはアルバニアの首相の弟が試合中に大アルバニアの地図をドローンにつないで選手たちの上に飛ばしたのだ。なぜか、被害者のセルビア側が管理責任を問われて3対0でアルバニアの勝ちとされた。今だにこの裁定は理解に苦しむ。
コメンテータープロフィール
中央大学卒。代表作にサッカーと民族問題を巧みに織り交ぜたユーゴサッカー三部作。『誇り』、『悪者見参』、『オシムの言葉』。オシムの言葉は2005年度ミズノスポーツライター賞最優秀賞、40万部のベストセラーとなった。他に『蹴る群れ』、『争うは本意ならねど』『徳は孤ならず』『橋を架ける者たち』など。
木村元彦の最近の記事
コメントランキング
- 1
経済同友会・新浪代表幹事「円安ではなく“超円安”」 歴史的円安に経済界から懸念の声
TBS NEWS DIG Powered by JNN 0:46 - 2
「旭川ってどうなってんの?」女子高生殺人事件 内田梨瑚容疑者が担当刑事と驚愕の不倫報道…「終わっている」悲憤慷慨の嵐
SmartFLASH - 3
都知事選で過熱するヤジや中傷行為、容姿や年齢を揶揄 別の候補も苦言「リスペクトを」
産経新聞 - 4
「ため息」一つでもハラスメント 不機嫌をまき散らす「フキハラ」セーフとNG境界線は
AERA dot. - 5
有名ラーメン店店主が食事中のイヤホン使用に“NO”!「回転率が悪くなる」とするもネットで賛否。その他、迷惑な客とは?他店からは「YouTube撮影もやめて」の声も
集英社オンライン