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木村俊運

木村俊運

認証済み

脳外科医

報告

補足脳出血(脳内出血)は脳卒中の一つですが、長年高血圧が続いていて動脈硬化が進んだ結果起こることが多いです。動脈が硬くなるのに出血するのは不思議に思われるかもしれませんが、元々の動脈は柔らかくしなやかなのが、硬くなることで脆くなってしまうのです。 脳内出血は、脳の中に血が噴き出して起こるので、その際に脳の組織が壊れてしまいます。その壊れた部分が担っていた機能が失われてしまうので、出血の場所によって、麻痺や言語障害などの症状が後遺症として残ります。 脳の機能再生を目指して多くの研究がなされていますが、現実的にはリハビリによって、残っている機能を伸ばし、できることを増やしていくことになります。 「高血圧は治療しなくていい」という意見が週刊誌などでも見られますが、上の血圧が180,下が110mmHgを超えている方は、とりあえずは薬で血圧を下げて、その上で生活習慣を見直すなどするのが良いと考えます。

コメンテータープロフィール

脳神経外科医。脳動脈瘤・良性腫瘍・バイパス手術・微小血管減圧術(顔面痙攣・三叉神経痛)など、微細操作が必用な手術が得意。日本赤十字社医療センター(渋谷)。

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