Yahoo!ニュース

木村俊運

木村俊運

認証済み

脳外科医

報告

補足脳治療システム「ZAP-X」という言葉が出てきますが、これは近年本邦でも導入された放射線治療の装置です。 脳は頭蓋骨という硬い容器の中にほぼ固定されていますが、この頭蓋骨=頭部を何らかの方法で固定すれば、脳の中の病変の位置(場所)も固定されることになります。そうすると、身体を多少動かしても、目的の病変はほとんど動かない状態にすることができます。その上で、放射線を病変に照射するわけです。 放射線治療の欠点として、正常な組織も被曝することになり、それが正常な細胞の機能低下・壊死に繋がる可能性があります。そこで、ZAP-X(やガンマナイフ・サイバーナイフなど)は、多くの方向から放射線を当てることで、病変に必要なエネルギーを当てつつ、正常な組織には極力放射線が当たらないようにしています。

コメンテータープロフィール

脳神経外科医。脳動脈瘤・良性腫瘍・バイパス手術・微小血管減圧術(顔面痙攣・三叉神経痛)など、微細操作が必用な手術が得意。日本赤十字社医療センター(渋谷)。

関連リンク(外部サイト)

木村俊運の最近のコメント

  • 木村俊運

    脳外科医

    補足「くも膜下出血」という名称は、名前の通り、”くも膜の下(で脳の外)”に出血したということであり、出血…続きを読む

    こちらの記事は掲載が終了しています

  • 木村俊運

    脳外科医

    補足脳腫瘍、という病名を聞くと、難しい病気という印象を持つ方が多いですが、これはかなり大雑把な病名で、実…続きを読む

    こちらの記事は掲載が終了しています