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加藤智二

加藤智二

認証済み

日本山岳ガイド協会認定山岳ガイド・カメラマン

報告

無事に林道まで下りて下山に結びついて本当に良かったです。今回のケース詳細はわからないので個別ケースでのコメントは控えます。登りは一般的に頂上に収れんしていきますが、下山は末広がりに拡散し、下山始めの小さな道間違いがとんでもない方向に下ってしまうケースが多くなります。登頂後の疲労、空腹から判断ミスとその修正、つまり引返すことができなくなるケースに陥りやすいです。引返すのに必要なのは勇気ではなく、体力と時間なのです。登山道以外にも獣道、杣道等何となく道らしき道は日本の中低山に数多くあります。藪が顔にあたる、クモの巣が顔にかかる、足元が急にフワフワしだしたら、一度立ち止まり地図とコンパス、スマホ地図アプリを確認しましょう。合せて栄養と水分を補給します。複数登山ではどんな時もチームをバラけないようにします。別れたメンバーは再度の合流を意識するあまり、自分の置かれた状況を過小評価し勝ちになります。

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コメンテータープロフィール

加藤智二

日本山岳ガイド協会認定山岳ガイド・カメラマン

ネパール・パキスタン・中国の8000m級ヒマラヤ登山を経験。40年間の登山活動で得た登山技術、自然環境知識を基に山岳ガイドとして活動中。ガイド協会発行「講座登山基礎」、幻冬舎「日本百低山 日本山岳ガイド編」の共同執筆。阪急交通社「たびコト塾(山と自然を学ぶ)」、野村證券「誰でもできる健康山歩き」セミナー講師。山岳・山歩きに関するテレビ番組への出演・取材協力。頂上を目指さない脳活ハイキングの実践。登山防災協議会会員、一般社団法人日本山岳レスキュー協会社員、公益社団法人日本山岳ガイド協会安全対策委員会委員長、山岳ガイドステージⅡ。

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