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門倉貴史

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エコノミスト/経済評論家

報告

見解主婦年金の廃止を見送ったのは、世帯単位での年金の公平性を維持するうえで妥当な判断といえるだろう。  第3号被保険者(専業主婦)は減少傾向にあるとはいえ全国で676万人にも上る。「専業主婦が国民年金の保険料を納めないのは不公平だ」として、これをいきなり廃止すれば、(専業主婦のいる)片働き世帯のほうが共働き世帯に比べて年金保険料の負担が重くなり、逆に不公平な制度になってしまう。  「働かずに年金を受け取れることに対する不公平感も残る」という指摘もあるが、専業主婦が行う家事・育児は市場評価されていないだけで労働していることに変わりはない。実際に外に出て働くと仮定して家事・育児を市場評価すれば年収換算で300万円を超える。専業主婦が働かずに年金を受け取っているという指摘は当たらない。

同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

  • 高橋成壽

    お金の先生/C FP/証券アナリスト/IFA

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  • 中北浩爾

    政治学者/中央大学法学部教授

    見解色々な誤解があるようですが、記事にかかれているように、第3号被保険者制度は、会社員らに扶養される配偶…続きを読む

コメンテータープロフィール

1971年神奈川県生まれ。95年慶応義塾大学経済学部卒業、同年銀行系シンクタンク入社。99年日本経済研究センター出向、00年シンガポールの東南アジア研究所出向。02年から05年まで生保系シンクタンク経済調査部主任エコノミストを経て、現在はBRICs経済研究所代表。同研究所の活動とあわせて、フジテレビ「ホンマでっか!?TV」など各種メディアにも出演中。また、雑誌・WEBでの連載や各種の講演も多数行なっている。『図説BRICs経済』(日本経済新聞社)、『増税なしで財政再建するたった一つの方法』(角川書店)、『オトナの経済学』(PHP研究所)、『日本の「地下経済」最新白書』(SB新書)など著作多数。

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