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門倉貴史

門倉貴史

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エコノミスト/経済評論家

報告

見解セルビアは中国の巨大経済圏構想「一帯一路」に参加しており、ブチッチ大統領のこの発言は、中国からの投資拡大を狙ったものとみられる。  ただ、セルビアが中国から投資を呼び込んでも、中国との相互発展が実現する可能性は低い。  中国の「一帯一路」政策は、表向きは自由貿易・投資の促進をうたいながら、実際には参加国の相互互恵ではなく、中国の一人勝ちになっている。  スリランカのように「一帯一路」に参加した開発途上国が「債務のワナ」に陥り、中国に巨額の債務を負わされるといったケースも相次いでいる。  イタリアは、2019年に「一帯一路」に参加したが、その恩恵は受けられなかったため、2023年末に協定の更新を見送った。

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コメンテータープロフィール

1971年神奈川県生まれ。95年慶応義塾大学経済学部卒業、同年銀行系シンクタンク入社。99年日本経済研究センター出向、00年シンガポールの東南アジア研究所出向。02年から05年まで生保系シンクタンク経済調査部主任エコノミストを経て、現在はBRICs経済研究所代表。同研究所の活動とあわせて、フジテレビ「ホンマでっか!?TV」など各種メディアにも出演中。また、雑誌・WEBでの連載や各種の講演も多数行なっている。『図説BRICs経済』(日本経済新聞社)、『増税なしで財政再建するたった一つの方法』(角川書店)、『オトナの経済学』(PHP研究所)、『日本の「地下経済」最新白書』(SB新書)など著作多数。

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