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伊藤さゆり

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ニッセイ基礎研究所 経済研究部 常務理事

報告

見解2020年代に入って、世界の貿易は、追加関税や輸出入に関する規制、補助金など自由な貿易を制限する措置が積みあがっている。 従来、これらの措置は発展途上で国内産業の保護を必要とする国々が活用してきた手段だった。 しかし、近年では米国、中国、EU(欧州連合)など主要国・地域が経済安全保障などの名目で活用するようになり、貿易制限措置を競い合うようになっている。 大国・地域が、経済安全保障上のリスク削減などの名目で内向き化する一方、ルールに基づく自由で開かれた貿易を求める国々が数の上では大半だ。 日本と英国は、共に開放度の高い経済であり、グローバル化を支持する立場で一致する。 米国が抜けたTPPを支えた日本にとって、TPPが自由化のレベルが高い自由貿易圏として拡大することが望ましい。 英国の加盟は、日本にとって心強い同志国の加盟と位置付けられる。

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    法政大学大学院教授/現代政治分析

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    欧州/EU・国際関係の研究者、ジャーナリスト、編集者

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コメンテータープロフィール

伊藤さゆり

ニッセイ基礎研究所 経済研究部 常務理事

1987年早稲田大学政治経済学部卒。2005年同大学大学院商学研究科修士課程修了。日本興業銀行(現みずほフィナンシャルグループ)を経て、2001年ニッセイ基礎研究所入社。2023年より現職。早稲田大学商学学術院非常勤講師(2015年度~)、経団連21世紀政策研究所研究委員(2017年~)、グローバル・フォーラム「欧州政策パネル」メンバー(2019年〜)など兼務。近著に、『EUと新しい国際秩序』(日本評論社、共著)、『沈まぬユーロ』(文眞堂、共著)

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