Yahoo!ニュース

石川智久

石川智久

認証済み

日本総合研究所 調査部長/チーフエコノミスト

報告

TPPは世界中の自由連携協定の中でも、かなり高度に自由なものであり、国有企業や産業補助金が多い中国が加盟することは、現状ではかなり難しいものがあると思います。一方で、日本としては、そもそも狙いであった米国の加盟を急ぐ必要がありますし、興味を示している英国とも協議を進める必要があります。TPPの加盟国が増えることは日本にとって良いことですが、当初の理想通り、自由貿易推進体制であるべきですし、そのためには米国の加盟が重要です。また、米国抜きで中国が加盟した場合、中国の意見が強くなり、自由貿易体制というより、中国に有利な体制となるるリスクにも注意が必要でしょう。如何にしてTPPの理念である自由貿易を守るか考えていく必要があります。

こちらの記事は掲載が終了しています

参考になった11072

同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

  • 助川成也

    国士舘大学政経学部教授/泰日工業大学客員教授

    中国が正式にCPTPPに加盟を申請しましたが、実際に国有企業、政府調達、環境、労働などで高い水準を規…続きを読む

コメンテータープロフィール

石川智久

日本総合研究所 調査部長/チーフエコノミスト

専門はマクロ経済及び金融制度分析。大阪勤務時の経験から関西経済、地方創生、万博の経済効果なども研究。日経新聞夕刊の十字路などマスコミ寄稿も多数。著書は「大阪の逆襲」(共著、青春新書インテリジェンス)、「大阪が日本を救う」(単著、日経プレミアシリーズ)。

関連リンク(外部サイト)

石川智久の最近のコメント