見解これまでの日本の社会保障は高齢者向けが中心であり、子育て世帯向けが少なかったことを考えると、大きな前進と思います。欧米で注目されつつある「こどものウェルビーング」に関した対応も進められていることも評価できます。一方で、少子化を止めるためには、これらの政策だけでは力不足であることも事実です。諸外国のデータなどを分析すると、少子化を止める一番大きな方法は、若い世代の所得を上げることと、残業を減らして家庭の時間を増やすことです。社会保障政策の全体的な見直しに加えて、税制改正や所得・雇用慣行の改善も同時に進めるべきでしょう。
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コメンテータープロフィール
専門はマクロ経済及び金融制度分析。大阪勤務時の経験から関西経済、地方創生、万博の経済効果なども研究。日経新聞夕刊の十字路などマスコミ寄稿も多数。著書は「大阪の逆襲」(共著、青春新書インテリジェンス)、「大阪が日本を救う」(単著、日経プレミアシリーズ)。
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