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猪瀬聖

猪瀬聖

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ジャーナリスト/翻訳家

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人間の都合や勝手な思い込みで生理に合わない物を食べさせられているのは、ウサギだけではありません。よく知られているのは牛の例です。牛は本来、草を食べる動物ですが、家畜として飼われている牛は、トウモロコシなどの穀物が主食となっています。高カロリーの穀物を与えると、肉に脂が乗りやすくなったり乳量が増えたりするからです。しかし、穀物を食べ続けた牛は、胃が正常に機能しなくなって、酸毒症をはじめとする様々な病気にかかりやすくなり、苦しみながら早死にするケースも少なくありません。そうした中、動物福祉(アニマルウェルフェア)意識が高まってきた近年は、主に牧草で育てる牧草肥育(グラスフェッド)牛の人気が世界的に高まっており、牧草肥育に切り替える牧場も国内を含めて徐々に増えています。ウサギの話も、こうした動物福祉の実践の1つと見ることができるのではないでしょうか。

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コメンテータープロフィール

米コロンビア大学大学院(ジャーナリズムスクール)修士課程修了。日本経済新聞生活情報部記者、同ロサンゼルス支局長などを経て、独立。食の安全、環境問題、マイノリティー、米国の社会問題、働き方を中心に幅広く取材。著書に『アメリカ人はなぜ肥るのか』(日経プレミアシリーズ、韓国語版も出版)、『仕事ができる人はなぜワインにはまるのか』(幻冬舎新書)など。

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