見解介護等を理由に離職した人の話を聞くことがありますが、まさに壮絶。 家庭内のことだし、家族としての情もあるし、世間体もあるし…『親の世話がしんどい』とは、なかなか口に出せない。愚痴のひとつも吐きだせず、ずっとひとりで辛さを抱える人もいます。 しかし、それによって自分の生活基盤や健康が崩れることは、おそらく親自体も望んでいないはず。今もなお、親子愛や兄弟愛のような見えない鎖に縛られ、世間の価値観に振り回されて、しんどい思いをされている人もいるでしょう。 医療や福祉等に頼ることや、素直に「親の世話がつらい…もう関わりたくない…」という思いを吐露することは恥ずかしいことではありません。まずはあなたの心身の健康があってはじめて、誰かお世話ができることを忘れないでほしいです。どこに相談すればいいか分からない時は、まずは親の住む市町村の『地域包括支援センター』を検索して連絡してみて下さい。
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コメンテータープロフィール
兵庫県出身。島根大学を卒業後、大阪を中心に精神科医・産業医として活動している。産業医としては毎月30社以上を訪問し、一般的な労働の安全衛生の指導に加えて、社内の人間関係のトラブルやハラスメントなどで苦しむ従業員にカウンセリング要素を取り入れた対話を重視した精神的なケアを行う。精神科医としてはうつ病、発達障害、適応障害などの疾患の治療だけではなく、自殺に至る心理、災害や家庭、犯罪などのトラウマケアにも力をいれている。さらに、ブログやツイッター、講演会などでこれらを分かりやすく「ラフな人生をめざすこと」を発信している。
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