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橋本愛喜

橋本愛喜

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報告

見解運送企業では本来、トラックドライバーの始業時に本人の健康状態を確認する「点呼」が義務付けられていますが、事故後の報道では、運送企業が事故当日、同容疑者が予定よりも早く出発したため点呼が実施できなかったうえ、さらに「無理ならば無理と連絡があると思った」と説明していると報じられています。 同容疑者が供述したような「休めない」労働環境の主因は、現場の人手不足ですが、なかには管理側とドライバー側のコミュニケーション不足、信頼関係不足、さらには歩合制がゆえに「休んだら給料が下がる」としてドライバーが体調不良を申告しないケースも聞きます。 同業界のドライバーは、慢性的に健康に問題を抱える人も少なくありません。こうした事故を防ぐには、徹底した健康管理と、ドライバーの十分な確保、安定した給与、そして道路の安全を確保できる正しい法整備が必要になりますが、現場はどれも不十分だと取材を通して感じます。

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同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

  • 今野晴貴

    NPO法人POSSE代表。雇用・労働政策研究者。

    見解今回の事故の背景には、トラック運転手全体の過労が原因であるのは間違いないだろう。人手不足によって病気…続きを読む

コメンテータープロフィール

フリーライター。大阪府生まれ。元工場経営者、トラックドライバー、日本語教師。ブルーカラーの労働環境、災害対策、文化差異、ジェンダー、差別などに関する社会問題を中心に執筆・講演などを行っている。著書に『トラックドライバーにも言わせて』(新潮新書)。メディア研究

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