見解重度の知的障害や発達障害、認知症の方々の生活の援助は非常に重労働になります。病院や施設にたどり着くまでに家族も暴力などにさらされ疲弊していることも少なくありません。 そのためその施設を出て再び家で生活をしていく困難さを想像すると、何かおかしいと思ってもなかなか施設に言い出しづらいという方は少なくないと考えられます。 患者さんのお世話が重労働であるのは施設のスタッフにおいても同様で、だからこそ運営者はきちんとした正しいルールで運用をしなければなりません。劣悪な環境、改善を訴えても変わらない状況、そういったものが現場で重労働をするスタッフの心を折り患者さんへの対応にも影響します。 精神科の訪問看護サービスが昨今ビジネス化されつつあり問題となっていますが、医療福祉の分野を金儲けにすることはそのサービスを本当に必要としている人に適切なサービスが行き届かなくなる可能性がある大きな罪です。
コメンテータープロフィール
1991年7月8日生まれ。 秋田大学医学部卒業。 精神鑑定などの司法精神医学分野にも興味を持ち、現在は精神科病院勤務の傍ら医療刑務所の医師としても務める。
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