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東賢一

東賢一認証済み

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近畿大学 医学部 教授

報告

補足2020年2月に発足したアドバイザリーボードは、感染や医療の状況等を科学的に分析し、エビデンスに基いた対策等を適宜勧告して下さいました。ただ、尾身先生や押谷先生をはじめとするアドバイザリーボードの先生方のご講演を学会等で拝聴してまいりましたが、実際にはかなりの苦労をされていました。特にリスクコミュニケーションでは課題が多く残されたとお話されていました。得られた科学的知見をもとに、対策を考えたとしても、それに対して社会の理解が得られ、多くの人たちに実行していただかないと、対策の効果が限定的になってしまいます。社会に対してどのように伝えていくかは、私たち科学者の大きな課題であると考えます。いずれにしましても、アドバイザリーボードの廃止も一つの区切りであると思います。アドバイザリーボードとそれをサポートして下さった先生方には、心より感謝申し上げます。

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コメンテータープロフィール

1988年神戸大学卒業、2007年京都大学大学院博士後期課程修了(環境衛生学講座)。化学会社、近畿大学医学部准教授等、関西福祉科学大学教授を経て、現在、近畿大学医学部教授。専門分野は衛生・公衆衛生学、健康リスク評価学、疫学。人の体を取り巻く外的要因(化学物質や病原性微生物等)と疾病や健康との関係の研究を行っている。日本公衆衛生学会認定専門家、日本衛生学会認定衛生学エキスパート。これまで世界保健機関(WHO)、国際がん研究機関(IARC)等の専門委員を務める。著書は「予防原則」(合同出版)、「テキスト健康科学(改訂第2版)」(南江堂)、「生活健康科学(新版第2版)」(三共出版)など多数。

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