補足「検挙に勝る防犯なし」と言われる。 逆に言うと、法律で禁止された行為であっても、実効的に取り締まりができなければ、法律は空文化する。 現行法でも、取り締まりが難しい犯罪類型は存在する。 インターネット上に氾濫するわいせつ図画や、海外サイトを通じた賭博などは既に、事実上の放置状態である。 インターネット以外でも、高山植物の盗掘、外来生物の放流、野生鳥獣の捕獲など、自然を相手とする犯罪も、検挙が非常に難しい。 ドローンの無許可飛行は犯罪ではあるが、広大な屋外空間を自由に移動する機器という性質上、捜査機関が、よほど有効な取締方法を開発しない限り、実効的な取り締まりは難しいのではないか。
コメンテータープロフィール
北海道出身。平成6年早稲田大学法学部卒業。平成8年司法試験合格。平成11年検事任官。東京地検,札幌地検岩見沢支部長等を赴任。平成22年検事退官。同年釧路弁護士会弁護士登録。一般刑事・民事・家事事件全般を取り扱う。
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