スタンスやフェースの向きがポイント バンカー脱出の確率が上がるバンカーショットの仕方【ゴルフ】
バンカーショットが苦手なゴルファーは多いが、思うようにいかないことで、自らどんどん難しくしてしまっているケースが少なくないようだ。
一般的にバンカーショットは「フェースを開いてオープンスタンス(右打ちの場合、両足のラインを左向き)にしてアウトサイドインのヘッド軌道でスイングする」とされやすいが、この認識が難しくさせている可能性がある。
バンカーショットの基本について見直す必要があるかもしれない。
フェースもスタンスも開く?
バンカーからはアゴを越える高さを出すためにフェースを開いて構えるべき、とされやすい。
そして、スタンスをオープンにして左に振り抜きやすくすることで、フェースを開くことによる右に飛びやすくなる要素を打ち消し、まっすぐ飛びやすくなる、とされやすい。
これらは‟マスト”なのだろうか。
まずアゴの高さについてだが、標準的な高さのアゴであれば、フェースの向きはスクエアでもアゴを越えられる。
そして、ロフト角が大きいウェッジは、フェースを開いても、見た目ほど右には向かない。
例えば、ロフト角が0度のクラブを右に回せば、フェースの向きも右になるが、ロフト角が90度のクラブを右に回しても、フェースの向きは右にならない。
この点から見ても、「フェースを開く分オープンスタンスにして左に振り抜く」という考えの扱いには注意が必要だ。
普通に打つ
フェースの向きもスタンスもスクエアで、芝からのアプローチショットのようにスイングすることが基本。
芝からのショットと違うこととして、ボールの手前を打つ、というものがあるが、スイングの仕方としては、‟同じ”で良いだろう。
ボールの手前を打つため、飛距離が落ちる。
どのぐらい落ちるかというと、3分の1程度に落ちる。
例えば、ピンまで約15ヤードのグリーンサイドバンカーショットは、芝からの40ヤード程のショットを打つ時のスイングの大きさが、目安になる。
基本と応用を分ける
バンカーショットに関しては、基本と応用を分けて考えたい。
フェースを開いて(※)スタンスをオープンにするべき状況はあるが、それは応用。アゴの高さが大きかったり、バンカーからピンが近く、ランをあまり使えない状況の時に使うべきテクニックだ。
コースのバンカー練習場などで、芝からの30~40ヤードのアプローチショットのような打ち方でボールの少し手前の砂を打ってみて欲しい。「以外にバンカーから脱出できる」ことを体感できるかもしれない。
標準的な高さのアゴ、かたくない砂質、のバンカーで、ボールの少し手前を叩けているにも関わらず、バンカーショットらしいバンカーショットにならないのであれば、それは芝からの30~40ヤードのスイングの質に課題があるかもしれない。
芝からの30~40ヤードショットの練習をすることは、同時にバンカーショットの精度向上にもつながる期待が持てる。
(※)フェースを開く場合、ハンドダウンに構える。
手の高さを変えずにフェースを開くと、ヒール側が浮く。バウンス(ヘッド底面の丸み)を生かすためには、ヒール側を下げる必要があるので、ハンドダウンに構える。
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