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北海道へ片道5000円セールをAIRDOが12月15日(金)午前0時発売開始。雪まつり期間中も設定

鳥海高太朗航空・旅行アナリスト 帝京大学非常勤講師
AIRDOは全路線で片道5000円セールを販売する(羽田空港にて筆者撮影)

 北海道へ超激安で行ける航空券のセールが販売される。今回、2024年1月12日(金)~2月29日(木)搭乗分について、片道5000円で乗れるキャンペーンを北海道の翼であるAIRDOが12月15日(金)午前0時から販売する。

■昨年後半から今年前半は国内線全路線ANA片道7000円、JAL片道6600円が話題に

 昨年11月29日にANAが創立70周年記念の「ANA SUPER VALUEセール」で国内線片道7000円セールを発売し、今年も2月28日にANAが2回目の国内線全路線片道7000円セール、そしてJALも4月~6月にかけて国内線全路線6600円セール「JALスマイルキャンペーン」を販売した。JALは当初3月に発売する予定だったが、アクセスが集中したことでホームページへ接続できなくなり、販売を中止するなど社会現象となった。

■そして今回、AIRDO全路線で片道5000円セールを発売。設定期間は1月12日(金)~2月29日搭乗分

 今年の夏以降は路線を限定したタイムセールをANAやJALなどで時々販売していたが、今回、北海道を拠点に運航しているAIRDOが2024年1月12日(金)~2月29日(木)搭乗分を対象に全路線を対象に片道5000円の「DOセール」を販売する(空港施設使用料は別途必要)。販売期間は12月15日(金)午前0時(14日木曜日深夜)~18日(月)23時59分までの4日間限定セールとなる。

 AIRDOは、自社としてはセール運賃を初めて販売する。AIRDOによると、冬の北海道の需要喚起策としての販売とのことで、羽田空港発着で片道5000円は画期的である。AIRDOの公式Webサイトからのみ予約が可能となることから、発売と同時に多くのアクセスが想定される。

AIRDO便の機内(筆者撮影)
AIRDO便の機内(筆者撮影)

■AIRDOは北海道への便を合計11路線運航。羽田からも6路線

 AIRDOは羽田から北海道内(新千歳、旭川、女満別、釧路、帯広、函館)6路線、更に仙台、中部、神戸、福岡からの路線もあり、合計11路線となっており、今回は全路線が対象となる。LCC(格安航空会社)と異なり、羽田空港発着で利用できて片道5000円は破格と言える。

 セール設定期間中の2024年1月12日~2月29日の運航路線・便数は以下の通りとなっている。

AIRDO全路線一覧

羽田~新千歳 1日11~12往復

羽田~旭川 1日3往復

羽田~女満別 1日2~3往復

羽田~釧路 1日2往復

羽田~帯広 1日2~3往復

羽田~函館 1日2往復

※羽田空港での発着は第2ターミナル

仙台~新千歳 1日3往復

中部~新千歳 1日1往復

中部~函館 1日1往復

神戸~新千歳 1日2往復

福岡~新千歳 1日1往復

■実際の支払い額でも羽田~新千歳で片道5740円

 実際の支払い額については、5000円(税込)+一部空港で徴収される旅客施設使用料の合計となる。現在、羽田空港発着便で370円(大人)、新千歳空港発着で370円(大人)、中部空港発着で440円(大人)、仙台空港発着で290円(大人)、福岡空港発着で110円(大人)となる。

 つまり、羽田空港発着便では、羽田~新千歳線で片道5740円、それ以外の羽田~旭川・女満別・釧路・帯広・函館線では片道5370円で購入可能となる。羽田~新千歳線を往復ともにセールで予約できれば往復11480円、それ以外の路線では往復10740円で購入できることになる。ホテルを8000円前後で予約できれば、飛行機+ホテルを合わせて1泊2日2万円以下で行けることになる。

■さっぽろ雪まつり期間中も設定

 今回は「さっぽろ雪まつり」の期間(2024年2月4日~11日)も含まれることから、雪まつり期間にセールで札幌へ向かうことも可能であるが、週末を中心に航空券の争奪戦が予想される。雪まつり期間中は札幌市内のホテルが既に高騰している状況もあるので、日帰りで雪まつりを楽しむということも往復11480円で、新千歳空港と札幌駅のJR「快速エアポート」での移動(往復2300円)を加えても13780円で済む計算だ。

2023年2月の「さっぽろ雪まつり」では大谷翔平選手の雪像も展示されていた(筆者撮影)
2023年2月の「さっぽろ雪まつり」では大谷翔平選手の雪像も展示されていた(筆者撮影)

エスコンフィールド北海道開業直前ということで日本ハムファイターズの新庄監督の雪像も(筆者撮影)
エスコンフィールド北海道開業直前ということで日本ハムファイターズの新庄監督の雪像も(筆者撮影)

夜はライトアップされており、昼間と異なる光景を見ることができる(筆者撮影)
夜はライトアップされており、昼間と異なる光景を見ることができる(筆者撮影)

■購入後の変更は不可でキャンセル料は50%+440円

 片道5000円の「DOセール」は、予約後の変更は不可となっており、万が一、キャンセルする場合には50%の取り消し手数料(便出発時間までのキャンセルの場合)+440円が必要となる。片道5000円の運賃なので、キャンセルすると戻ってくる金額は2000円程度となる。

 AIRDOとしても初のセール運賃の設定であり、冬の北海道へ旅行に出かける大きなきっかけになりそうだ。発売となる12月15日(金)午前0時までに、いつ旅行に出かけられるのか考えてみてはいかがだろうか。

航空・旅行アナリスト 帝京大学非常勤講師

航空会社のマーケティング戦略を主研究に、LCC(格安航空会社)のビジネスモデルの研究や各航空会社の最新動向の取材を続け、経済誌やトレンド雑誌などでの執筆に加え、テレビ・ラジオなどでニュース解説を行う。2016年12月に飛行機ニュースサイト「ひこ旅」を立ち上げた。近著「コロナ後のエアライン」を2021年4月12日に発売。その他に「天草エアラインの奇跡」(集英社)、「エアラインの攻防」(宝島社)などの著書がある。

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