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【京都市】上京区 京の冬の旅・40年ぶり公開『興聖寺(織部寺)』で武将茶人「古田織部」を思う

高津商会RICALIFE&文化芸術☆プロデューサー/ジャーナリスト(京都市)

【京の冬の旅】で、「西陣 興聖寺」が、40年ぶりの公開。襖絵や降りつくばいなど見所多数です。

2022年は「千利休生誕500年」であり「織田有楽斎没後400年」という記念年でもあることから、利休や有楽斎、古田織部など、茶人ゆかりの非公開の禅寺を訪ねることができます。

『興聖寺』は慶長八年(一六〇三年)に、虚応円耳(きいんえんに)という僧を開山として、武将茶人・古田織部により建てられた臨済宗興聖寺派の本山です。

武将茶人・古田織部ゆかりの禅寺として知られる『興聖寺』さんは、『織部寺』とも呼ばれます。

なかでも、ホッホ〜と思ったのが、茶室へ向かう途中にある、地面を深く大きく掘り下げ螺旋状の石段を降りた先に手水鉢を据えた「降り蹲踞(つくばい)」。

ちょろちょろと出ている水はおそらく地下水からの天然の水だ、と説明をしてもらいました。

そして、そこにはかの有名な『織部灯籠』が(ドキドキ)!!!陶器「織部焼(おりべやき)」でも知られる古田織部が発案した石灯籠の形と言われています。(仁和寺さんや北野天神さんでも見られました→https://creators.yahoo.co.jp/kozushokairica/0100153186

古田織部の像が飾られている茶室に続く部屋に続くお庭には織部がいたらこうしただろうなぁというコンセプトで作られたそうです。

欄間も東山や北山を模したものが嵌められており、京都らしい情緒が感じられました。

千利休から茶道を継承し、茶道織部流の祖である古田織部ゆかりの『織部寺』には、茶室「雲了庵」があります。

織部の院号から名付けられた茶室の名前。

方丈の天井には、檀家さんたちによる美しい四季の天井画がありました。

写真を引き伸ばしたという、襖絵の「青波 せいは」は、海中写真家 杏橋幹彦氏の作品。20年前フィジーでフィルム撮影。古田織部の命日6月に撮影したことや、水神である龍のイメージだということをお聞きしました。

部屋の隅に、存在感のある生花も見れました。

江戸時代に建てられたご本堂(仏殿)には天井に「雲龍図」が描かれ、本尊・釈迦如来像や武将・藤堂高虎の寄進と伝わる達磨像が安置されています。

江戸時代の初期に後陽成上皇及び後水尾天皇の勅願所となったり、絵師・曾我蕭白とその一族の菩提寺としても知られています。

お迎えしてくれる瓦にも、波のような龍と女神のお姿が!

茶器など『高津古文化会館』に貴重なものが多数ありますが、『高津商会』の小道具が活躍している朝ドラでも”京の茶道の先生”などが出てくるなどで、茶道に関する道具などに興味津々♪

見所がたくさんあるお寺さんである「興聖寺」さん。

特別公開は2022年1月8日(土)~3月18日(金)まで。通常非公開なので、特別公開されているこの時期にぜひ訪れてみられてはいかがでしょうか?

西陣 興聖寺
住所:京都市上京区堀川通寺之内上ル二丁目上天神町647
電話:075-451-4722

LIFE&文化芸術☆プロデューサー/ジャーナリスト(京都市)

京都で生まれ育つ。世界各地を周遊、欧米中心に20年ほど滞在し京都に帰還。日本のコアな伝統文化や芸能、神社仏閣や裏歴史、催事らを国内外の旅サイト・雑誌・新聞で執筆。経験に基づく“陰謀説”の電子書籍出版あり。フォトジャーナリスト、写真映像家、音楽・イベントプロデューサー、特殊ツアープロデュース・ガイドから日本庭園庭師までマルチに活躍。日本映画の発祥時より美術に携わってきた”ジャパニーズハリウッド”京都太秦にある老舗『髙津商会』にて映画・美術装飾・アート&エンタメ、海外事業に携わりつつ伝統文化・芸能などに関わる史実や古美術らについて勉強中。『京愛』や『日本愛』を深め世界進出を夢見る毎日。

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