こんにちは！地域情報発信ライターの佐藤らなこです。

東京で雪が降っていた日...こちらは雪なし！路面状況良し！首都圏に住む親戚や友人と互いの状況を伝え合ったところ、逆に驚かれました。本当おかしな冬ですね。

冬道の運転が苦手なため、春までは旧本荘市内限定の取材かなと思っていたのですが、「こんな日はできるだけ遠くに行くべし！」と意気込んで出かけてきました。

というわけで本日は、にかほ市象潟にある「手打ちそば 粋匠庵」をご紹介いたします。

「手打ちそば 粋匠庵」

「手打ちそば 粋匠庵（すいしょうあん）」は、象潟漁港の近くにあります。詳しい場所を言葉で説明するのはむずかしいので、初めて行かれる方はナビを頼りにしましょう。それでも、ちょっと不安になるかもしれません。そんな場所にあります。

「何度か近くまで来たけどたどり着けなくて、やっと来られた！」というお客様もいらっしゃるとか。「そこまでして来てくれるのはとても嬉しいこと」と店主さんはおっしゃっていました。

駐車場は店舗前に２台分、向かって右側の店舗横のアスファルトで舗装されたスペース、向かいの空き地にも駐車していいそうです。

店内の様子

店主さんのご実家を改装し、「粋匠庵」は2022年6月にオープンしました。営業時間は11：00～14：00とお昼の時間帯のみ。ご夫婦二人で切り盛りされているお店です。

「粋匠庵」は地元の方よりも地域外からのお客様が多く、県内だと秋田市や羽後町などから、そして県外からわざわざ来られる方もいらっしゃるとのこと。そば好きな方が事前に調べたり、噂を聞きつけたりして「粋匠庵」を訪れているようです。

夏場は早いと12時半頃に完売になってしまう日もあるという人気ぶり。でも、冬は閑散期なんだそうです。

和室二間を繋げた店内の飲食スペースは、まさに実家にご飯を食べに来たような感じ。木のぬくもりあふれる店内は、なんだかとっても落ち着きます。

この木のテーブルやベンチ、店の入り口のドアなどは、すべて店主さんご自身が作ったもの！製材屋さんから譲ってもらった木材や近くの海岸で拾ってきた流木などを使っているそうです。

コロナ禍だったこともあり、当初予定していたよりオープンを遅らせ、その間にせっせとDIYされていたとのこと。お店の雰囲気にすごく合っていますよね。いやー、すごい！わが家に欲しいです、ベンチとか（笑）

メニュー

メニューは店内の壁に掲示されているので、それを見て注文します。

「温」と「冷」とありますが、温かいお蕎麦は寒い時期だけの提供です。

季節を問わず、一番人気は「天もりそば」（※もりそばに天ぷらがセットになったもの）とのこと。特にそば好きな方は100％「天もりそば」を注文されるそうです。

...というお話は、食べ終わってからお聞きしたので、今回私は「天もりそば」は食べていませんので、あしからず。

「粋匠庵」では、北海道幌加内産のそば粉を100％使用したそばを提供しています。店主さんが幌加内町のレストランで働いていた時に出会い、このそば粉を使ったそば屋をやると決めて、にかほ市に帰郷したそうです。おそばは、毎朝ご主人が手打ちしています。

店内に「当店のそばは十一（といち）手打ちです」と書かれてあるのが目に入りました。十割とか二八とかは聞いたことがあるけど、「十一って？」ということで、店主さんに教えてもらいました。

十割...そば粉100％
二八...そば粉80％と小麦粉（つなぎ）20％

というのはご存じの方も多いと思いますが、

十一...例えばそば粉1kgとすると、小麦粉（つなぎ）を100g足すということ。「外一（そといち）」とも言うそうです。

かしわ親子そば（温）

さて、この日は雪がまったくないとはいえ、それなりに寒かったので、温かい「かしわ親子そば」をいただくことにしました。

やわらか～い鶏肉、肉厚なしいたけ、太いネギ、そしてとろとろの卵が入っています。じわじわと身体があったまる～。食べ終わった頃にはポカポカになりました。

細めの手打ちそばなので、麺にどんどん温かいおつゆが浸透していきます。ゆっくりしているとのびてしまうので、ご注意ください。

冷やかけそば・天ぷらセット

こちらは、昨年の夏に「粋匠庵」でいただいた「冷やかけそば」と天ぷらのセットです。天ぷらサックサクだったし、おそばはつるっと喉越しがよくて、おいしかったな～。

「粋匠庵」ではご年配のお客様が多かったり、冷たいものを好まない方もいらっしゃったりするので、冬季限定で温かいメニューを出しているけれども、できれば冷たいそばを食べて欲しいのだそう。

なぜなら、手打ちそばは冷たい方が断然、そば本来の風味や食感を味わえるから、だそうです。なので、何を注文しようか迷っている方には冷たいそばをすすめるそうです。

そば好きな方や通な方はこのことをご存じで、だから１年中人気なのは冷たい「もりそば」ってことか。

そして、冷たいそばを食べるには、身体が冷えている寒い冬よりは暑い夏。なので、冬はお客さんが少ないということなんですね。納得。勉強になりました。

よし、次行った時はもりそばを注文するぞー！

一緒にいただいた、どろっと濃い目のそば湯もおいしかったです。

「粋匠庵」のそばが気になった方は、ぜひ一度足を運んでみてください。そのおいしさにハマっちゃって、週１で通うお客様もいらっしゃるそうですよ。

・お店のまわりに道幅の狭いところがあるので、車の運転にはご注意ください。
・席数はそう多くはないので、混雑時は席が空くまで待つこともあります。
・日によっては早い時間に完売になることがあります。