9歳以下の子供達のゲーム機を使ったインターネット利用の実情をさぐる(2019年公開版)
携帯型と据置型、それぞれのインターネット利用率
最近ではスマートフォンに押されつつある雰囲気も見受けられるが、ゲームを楽しむのにはいまだ欠かせない存在に違いないゲーム機。そのゲーム機を使って、どれほどの子供達がインターネットを利用しているのだろうか。その実情を内閣府が2019年5月に発表した「青少年のインターネット利用環境実態調査報告書」(※)の内容から確認する。
最初に示すのは、子供の年齢階層別におけるゲーム機を利用したインターネット利用率。ゲーム機そのものの利用率とは異なる(恐らくはいくぶん低い)ことに注意。なお回答者がいない属性は空欄になっている。
全体では携帯ゲーム機が15.2%、据置型ゲーム機が7.5%。おおよそ2倍の差異が生じている。全体で携帯ゲーム機でも15.2%は低いのでは、との印象を受けるかもしれないが、0~9歳すべて合わせた値であることに加え、ゲーム機をインターネットに接続せずに遊ぶ事例・許可されない事例も多々あり、それらはカウントされないからに他ならない。
年齢階層別では全年齢階層で携帯型ゲーム機の方が値は高く、5歳でいくぶんのイレギュラーが生じているものの、優勢度合いは同じ程度。7歳あたりから利用率が伸び始めているが、これは小学校に入学したのをきっかけに、インターネットの利用を許可される事例があるからだろう。
ゲーム機をインターネットに接続して何をしているか
次に示すのはゲーム機でインターネットに接続をした際に、具体的に何をしているかについて。全体比ではなく、ゲーム機でインターネットに接続した人限定であることに注意。また、(インターネットを使っていない人も含めた)ゲーム機利用者全体に占める割合でもない。
ゲーム機でのアクセスである以上、当然ゲームを行う人がもっとも多い。ブラウザゲームなのか、ゲームソフトのインターネット接続による追加仕様なのかまでは今調査では確認ができないが、ともあれゲームをしていることに違いはない。
他方、ゲーム機によるインターネットアクセスでも、動画視聴をする人は2割台の人がいるのが確認できる。スマートフォンやタブレット型端末と比べれば比率は低いものの、ゲーム機を使って動画を楽しむ子供達は少なからずいる。また、その他の利用項目も少数ながら回答者がいるのを見るに、スマートフォンなどの代替として、ゲーム機を使っている子供もいるのかもしれない。
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※青少年のインターネット利用環境実態調査報告書
今件は「青少年のインターネット利用環境実態調査報告書」内の「低年齢層のインターネットに関する利用実情」の報告部分が該当する。同調査は2018年11月1日時点で日本全国の0歳から9歳の子供を持つ保護者を対象に、同年11月8日から12月9日にかけて行われたもので、保護者による子供の実情などを問う形となっている。調査標本数は3000人、有効回答数は2274人。調査方法は原則調査員による訪問配布・訪問回収法だが、訪問時間などの調整ができない場合に限り、ウェブ調査法や郵送回収法が併用されている(それぞれ4人、41人が該当)。標本抽出方法は層化二段無作為抽出法。
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(注)グラフ中の「ppt」とは%ポイントを意味します。
(注)「(大)震災」は特記や詳細表記の無い限り、東日本大震災を意味します。
(注)今記事は【ガベージニュース】に掲載した記事に一部加筆・変更をしたものです。