阪神タイガース 鳴尾浜の自主トレこぼれ話
きのう13日、タイガースは新人合同自主トレ初の休日でした。しかしルーキーたちは東京で行われたNPB新人研修会に出席。休養とはいかなかったわけですが、12球団の新人選手たちと顔を合わせ、プロ1年目のスタートを実感したのではないでしょうか。すぐ戻ってきて、きょう14日から合同自主トレ第2クールが始まります。
新人選手以外では、2年目を迎える岩貞投手、横田選手、陽川選手、梅野選手、山本投手、岩崎投手、ことし3年目の北條選手、田面投手、小豆畑選手、緒方選手が鳴尾浜で自主トレ中。他にも小嶋投手、二神投手、荒木選手、伊藤和投手、移籍組の桑原投手、佐村トラヴィス投手の姿もありました。松田投手は甲子園でやる日もあるみたいですね。西田選手は、西岡選手らとの自主トレが休みの日に鳴尾浜にいます。
各地で自主トレ中の選手
一度、姿を見せた小宮山選手は既に沖縄へ移動しました。藤浪投手はこれから場所を変えて、広島・前田投手の自主トレに参加するとのこと。秋山投手は京都府久御山町でオリックスの岸田投手らとトレーニング中。また金田投手、岩本投手はグアムで『チーム呉昇桓』の自主トレ、同じくグアムで別に自主トレをしている中谷選手など、なかなか多彩です。
上記以外の寮生では、原口選手が13日の夜に戻ってきました。きょうから鳴尾浜での練習です。島本投手は高宮投手と一緒にHonda鈴鹿で自主トレを行っていて、15日に帰ってくると言っていました。そして一二三選手はいつ戻るか、まだ決めていないそうです。例年に比べると、鳴尾浜で練習する人が少ないような…。ま、気のせいでしょうね。
小嶋投手と緒方選手は、ともに右ひざ手術明けのリハビリ中。12日の緒方選手は、仲野トレーナーと最長50メートルくらいの距離でキャッチボールをしたあと、室内練習場へ移動。既に始めているティー打撃を行いました。「仲野さんに手で優しくトスしてもらって打ちます」と緒方選手が言えば「真心込めてトスを上げています」と仲野トレーナー。
走ることに関しては「ジョグもやろうと思えばできますが、無理はしないようにしています。それで腫れたりしたら困るので」と緒方選手は話していました。確かに、それでは元も子もなくなりますからね。暖かくなる頃には全開でいけるよう、慎重に取り組んでいます。
負けず嫌いの横田は…
12日に行われた新人選手の3000メートル走。結果は前回ご紹介した通り、ドラフト2位・石崎投手が他の4人のうち3人を周回遅れにして、ぶっちぎりのゴールでした。タイムは11分35秒、2位の植田選手が12分50秒です。昨年の3000メートル走で12分20秒とダントツだった横田選手は「速かったですねえ!」と石崎投手のタイムにビックリ。「なんか、めっちゃ余裕だったでしょう?」と感心していました。
ただし、走ることが一番好き!と公言する横田選手ですから、そのまま引き下がりはしません。「前に石崎さんみたいな速い人がいたら、僕もいけますよ。11分台」。いいなあ、この負けん気。ぜひキャンプで直接対決をしてほしい!沖縄か安芸かはわからないし、投手と野手は別々のスタートかもしれないけど、とにかく同じ条件でのタイムが知りたいものです。
その横田選手は8日に寮へ戻ってきて、9日から鳴尾浜で練習中。帰省していた鹿児島では、年明けに温泉へ行ってきたそうですよ。母校・鹿児島実業での自主トレ最終日には地元局のテレビインタビューもあり「余裕でした」とドヤ顔。さすが2年目、慣れたもんですか。初体験のスポーツジムでもしっかりトレーニングをして、なんだかまた大きくなったかも。
「バッティング練習はできなかったんですよ。うち田舎すぎてボールがなかったから(笑)。でも素振りは毎日やっていました」と、どこまで本当かわからないことを言って「今から打ちま~す!」と室内練習場へ。寮へ戻ってからは連日、打ちこんでいます。
同期では唯一の高校生だった横田選手は、植田選手という後輩ができたことはもう嬉しくて仕方ないようで、早速いじっていましたねえ。先日はウエートルームへ向かうところで「チーズ食べにいくぞ、チーズ!」と声をかけ、チーズが大嫌いだという植田選手は「いや…チーズは…ちょっと…」と苦笑いしながら去っていきます。それを見て「ガハハ」と大喜びする“横田先輩”。1年生の仕事もしっかり教えてあげてくださいね。
3人の体操教室
もうひとつ、10日の自主トレ中に急きょ始まった『体操教室』の様子を少しご紹介します。最初にやり始めたのは北條選手。立った姿勢から一度うしろに寝転がって、今度は背中を地面につけず上げた両足を振る降ろす反動で起き上がるという動きです。北條選手が「何とかスプリング」と言っていたので、ネットで調べたら「ネックスプリング」、いわゆる“跳ね起き”という名前でした。
動画によれば、両ひざを曲げずに跳ね起きるべし!といった注意点がいろいろあるようですが、この際それは無視しましょう。北條選手に促されて陽川選手が挑戦するも、なかなかスッと起き上がれません。それを見て何かアドバイスしていた西田選手。口だけでなく自分もやろうよ、てなわけで挑戦。これも何だかグダグダ?(笑)
そして今度は「3人で同時にやりましょ」と西田選手か北條選手が提案して「いきますよ~」と言うので、連続写真を撮らせていただきました。でも3人が思い思いの場所でスタンバイしてしまったので、変な配置ですみません。一応、4枚を載せておきます。タイミングもバラバラですけど、まあ3人とも成功した感じですかね。「今度は…」とまた別の種目を挙げて、次の機会を狙う北條選手でした。
冬の寒さに耐えてこそ
最後にタイトル画像の話を少し。現在、若手選手たちが自主トレ中の鳴尾浜球場。グラウンドを見ると芝生がツートンカラーになっていました。まあ冬はゴルフ場の夏芝と同様に、枯れて“土俵”のような感じですけどね。でも内野の土部分と、芝になっている部分との境目が2メートルくらいの幅できれいな緑色に!近づいてみたら、同じような芝でした。なぜこんなに鮮やかな色なんだろう?種類が違うのかなあ?
阪神園芸さんに聞いてみましょう。「緑色のところは新しく張り替えた、同じ芝です。夏芝なので、うしろの茶色いところは枯れているように見えますが、夏になれば同じように緑色になるんですよ。新しい方は張り替えたばかりだから青々していますけどね」。枯れたみたいに見えても、しっかり生きている芝。選手たちと同じで、今はしっかりと寒さに負けず根っこを鍛えているのでしょう。やがて来る春のために…。