いつ・なぜ姿を消したのか?地図上では見えるが、影も形も見当たらない『八坂神社』その真相は...藤沢市
【プライスレス藤沢】
~藤沢の魅力を再発見~
藤沢市内で見つけたプライスレスな情報シリーズ。90カ所目は藤沢市城南5丁目にある『四ッ谷稲荷神社』と“2つの”『八坂神社』です。
藤沢バイパスを国道1号線方面に進み、脇道に入ると『四ッ谷稲荷神社』と『八坂神社』があります(藤沢市城南5-1-8)。
神奈川県神社庁のデータ(外部リンク)によると、『四ッ谷稲荷神社』の御祭神は、日本書紀に登場する「保食神(うけもちのかみ)」で、食物や五穀を司る神とのこと。
同じ敷地内には『八坂神社』もあり、こちらの御祭神は「須佐之男尊(すさのおのみこと)」です。地域では神輿渡御祭などで親しまれており、その光景を目にしたことのある方も多いのではないでしょうか。
『八坂神社』の前には鋼製と思われる鳥居。そして拝殿には、大きな「本坪鈴(ほんつぼすず)」が吊り下げられています。
この鈴は、その音色によって厄を祓い神霊を迎えるものと言われていますね。
参拝を済ませ、来た道をさらに進むと、小さな祠が見えてきます。
写真の右奥に写る『四ッ谷町内会館』の手前には、お地蔵さんや庚申塔など、いくつかの石仏や石柱が並んでいます。石柱には「岡花光太郎翁顕彰碑」との文字が刻まれており、調べると“藤沢市にゆかりのある実業家”との情報が出てきましたが、詳細は不明。
また周囲に案内板などもないため、お地蔵さんや石仏に関する情報もわかりません。特記するとすれば、お地蔵さんは非常に端正な顔立ちをしており、足元には...
頭部が特徴的な2体の神使(しんし)が、左右を護るように立っていることでしょうか。
実は、この『四ッ谷稲荷神社』と『八坂神社』のすぐ近くに、もう一つ『八坂神社』があります(藤沢市城南5-3-28)。こちらにも立ち寄ることにしました(ちなみに、『八坂神社』は全国に多数存在しています)。
GoogleMapで場所を確認しながら東へ歩くこと数分。確かこの辺りに…
…?
神社がない。。。
GoogleMap上に記されていたもう一つの『八坂神社』が、現在は更地となっており、姿を消していました。航空写真で確認しても、この場所には『八坂神社』と『羽鳥向町内会館』があるはずなのですが…
『羽鳥向町内会館』に面した西側の道路にまわってみると、町内会館もない...。
道路からは奥の畑が丸見えで、『八坂神社』と『羽鳥向町内会館』が完全に取り壊されているのがわかります。参考写真『八坂神社』:神社写真集 八百万(外部リンク)
この状況について、藤沢市の複数の関係機関に問い合わせた結果、『鵠沼皇大神宮』が『八坂神社』の神事を管理していることが判明。そのため『鵠沼皇大神宮』からもお話をうかがい、その後、羽鳥向町内会の関係者から詳細を聞くことができました。
『八坂神社』は、今年(2024年)の春に、防災上の理由から取り壊されたとのこと(その際、公民館も同時に取り壊し)。神社に祀られていたご神体は、関係者によって大切に保管されているそうで、再来年を目途に公民館の再建を計画しています。ただし、神社については以前と同様の規模での再建は難しいとのこと。ですが、何らかの形で神社を残せたらというお話でした。
上記が、地図上には存在するのに、跡形もなくなった『八坂神社』の真相。再来年ごろに、また新しい展開がありそうです。
基本情報
『八坂神社(現存)』『四ッ谷稲荷神社』ほか
住所:藤沢市城南5-1-8(『四ッ谷町内会館』すぐそば)
『八坂神社(消滅)』
住所:藤沢市城南5-3-28
※いずれも駐車場は無いため、行かれる際は公共交通機関をご利用ください。
取材協力 藤沢市・鵠沼皇大神宮様・羽鳥向町内会の関係者様
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