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【京都市右京区】映画やドラマの撮影によく使われる大覚寺 明智光秀ファン必見の亀山城の遺構

くまライター(京都市)

大覚寺(だいかくじ)は真言宗大覚寺派の大本山。境内にある「大沢池」(おおさわのいけ)や「明智門」(あけちもん)は、映画やドラマの撮影によく使われています。

NHK『広重ぶるう』を観て、大覚寺へ

梶よう子さんの歴史小説『広重ぶるう』は、ゴッホやモネなど西洋の画家にも影響を与えた江戸時代の浮世絵師・歌川広重とその妻・加代の夫婦の物語。2024年にNHKでドラマ化されました。

ドラマの舞台は江戸ですが、ロケは京都や滋賀で行われました。

京都の南禅寺や上賀茂神社、滋賀の八幡堀で撮影が行われたのですが、広重が出入りする屋敷の門として登場したのが大覚寺の「明智門」です。

白壁の門が目を引き、とても印象的だったのですが、恥ずかしながらこんな素敵なスポットが大覚寺にあるとは知りませんでした。

調べてみると、明智門、そして明智陣屋は、明智光秀の居城だった亀山城の一部を移築したものとあります。

光秀ファンとしては、これは見てみたい。というわけで大覚寺に行ってきました。

大覚寺

大覚寺はもともとは嵯峨天皇の離宮でしたが、876年にお寺に改められました。その後一時衰退しますが、1308年に後宇多天皇が再興し、ここで院政を行ったという皇室ゆかりの寺院です。

時代劇の撮影所が多い太秦から近く、境内に大沢池や明智門、明智陣屋があることから、時代劇のロケ地として知られており、有名どころでは『柳生一族の陰謀』『将軍家光の乱心 激突』『陰陽師』などが撮影されました。

大沢池

大沢池は唐の洞庭湖を模して嵯峨天皇が築造したもので、平安時代の名残をとどめる日本最古の人工の庭池とされます。

1923年(大正12年)に国の名勝に指定されました。

かつては舟を浮かべ、詩歌管弦の宴が繰り広げられました。現在でも中秋の名月のころになると「観月の夕べ」が催されています。

明智門・明智陣屋

明智光秀の居城・亀山城は、丹波攻略の拠点として築かれました。江戸時代中期以降は松平氏の居城となりますが、明治維新後に廃城となりました。

城跡はその後、大本教の持ち物となりました。
遺構の一部が大覚寺や亀岡市立千代川小学校に移築されています。

明智門・明智陣屋ともに白壁がとても美しく、当時の面影を感じさせるものとなっています。これは期待ができますなあ。

石舞台と勅使門
石舞台と勅使門

安井堂と本堂である五大堂
安井堂と本堂である五大堂

皇室ゆかりの寺院である大覚寺には、宮廷風の建築や皇室ゆかりの建物を移築したものが多くあります。

先に境内を見学して、さあ明智門・明智陣屋へと思ったら…

明智門、明智陣屋ともに一般公開されてなかった…

かろうじて門を外から撮れましたが、中には入れないのでした。

ああ、奥に明智陣屋が見える…

大覚寺
住所/京都市右京区嵯峨大沢町4
電話/075-871-0071
Webサイトはこちら

ライター(京都市)

大阪生まれの大阪育ち、京都在住のライター・DTPデザイナー・イラストレーターです。京都の情報誌を経てフリーランスになりました。よろしゅうおたのもうします。

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