【橋本市(高野山エリア)】忘れられていく美しい日本語を、おばあちゃんからマナブ
地域の方に色々とお話を伺っていたある日、筆者は植物の知識が豊富なので先方のお庭を見せて頂きながら、庭の植物について「これは食べられますねー」、「これは染色に使えますねー」や「こんな植物ありませんか?」などと情報交換していたら、そのおばあちゃんに言われました。
「あなたと身近な植物について話をしていて、改めて庭の柿の木を見つめ直してみたら、『わくらば』の美しさに気付きました。ありがとう」
ワクラバ??
初めは、年配の方の使う私の知らない和歌山弁かな?と思ったのですが詳しく伺うと「変色した葉のこと」のようです。
夏の緑色から、秋になって赤色、黄色、オレンジに変色した柿の葉を「わくらば」と言われてました。
その音の響きがとても美しく感じたので、後で調べてみたところ、「わくらば」は同じ音でも正反対の複数の意味があるようです。
1.嫩葉:瑞々しく若い葉。双葉。新葉。
2.病葉:病害・虫害で枯れ黄変した葉。
3.老葉:老化で枯れ黄変した葉。宗祇の第二句集の題名。
4.邂逅:わくらば(歌語)/めぐりあい
二語の連語「わくら+ば」は各種に形容された名詞「葉」のことだが、一方の「わくらば(わくらわ)」は歌語であり、「邂逅」の「偶然に出会う」という意味を重ねた熟字訓扱いの形容動詞でもあり、主に連用形の「邂逅に」と副詞的用法に限定され、また動詞では「邂逅(めぐりあ)う」ともなります。
※意味引用元: https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q11147224126
老化した葉 / 若い葉 / そのめぐり逢い。
とても深い意味のある素敵な日本語に気付くことができました。
また、秋の柿の葉の、1つとして同じ模様が無い色付いた葉の美しさに価値があり、橋本市の気付かれていない地域資源になるかと思いました。
お月見やお花見のように、現地で柿の葉の彩りを楽しむイベントや、自然の色が創り出すデザインを学ぶ場、学んだデザインを活かす場などが橋本市にあったら橋本市のブランド化の一助に使えそう。
個人的に興味を持ったので、柿の葉をたくさん採っても良い木をお持ちの方がおられたら、良ければご連絡下さい(来年の話ですが)
saikoro3+news@gmail.com(筆者・田中)