KLMオランダ航空、Google Homeで目的地に応じた「音声による荷造りのお手伝い」開始
KLMオランダ航空は2017年12月から、Google Homeで音声による「荷造りお手伝いを支援するサービス」を開始した。Google Homeは最近では日本でもテレビCMにも登場しているが、音声で話しかけると天気やニュースなどを音声で返答してくれるスマートスピーカーと呼ばれる機器だ。
目的地の天気や滞在日数に応じて必要なものを音声でアドバイス
KLMオランダ航空では、Google Homeに向かって、旅行の目的地、滞在期間などを話しかけると、現地に何を持っていくべきかを音声でアドバイスしてくれるサービスを開始した。KLMオランダ航空が提供している人工知能(AI)を活用したボットサービス「Blue Bot(BB)」が回答する。「Blue Bot(BB)」では2017年9月からMessengerで会話によるフライト予約サービスを提供している。
下記にイメージ動画がある。パスポートのようにどこに行くにも必要なものから、現在のケニアやスイスの天気に応じて、持っていくべき荷物のアドバイスをしている。
近い将来には、現在手元にないものをGoogle Homeから顧客の望むSNSにリマインドとして「商品リスト」を送れるようにするそうだ。KLMオランダ航空のSenior Vice PresidentのPieter Groeneveld氏は「KLMでは個人向けのサービスに注力している。人工知能(AI)を活用したGoogle Homeでの新しいサービスはKLMのデジタル化戦略への大きな一歩。お客様の旅行に付加価値を提供できる」とコメントしている。
2017年9月には期間限定の「街歩き用の音声案内タグ」を提供
KLMオランダ航空では、音声による様々なサービスに注力している。最近では2017年9月のみの期間限定サービスだったが、アムステルダムを訪問する旅行者を対象に、GPSの位置情報を元にしたアムステルダムの楽しみ方や注意すべき点などを、音声で案内する「Care Tag(ケアタグ)」を無料で提供していた。カバンに付けられたGPS搭載の小さなタグで、旅行者がいるアムステルダムの場所を認識して、その場に応じたアドバイスを音声がしてくれるサービスだ。
例えば「アムステルダムのスキポール空港から市内まではタクシーで約45ユーロです」と教えてくれることによって、タクシーでぼったくりに遭うことも減少しただろう。このようなアドバイスの他にも、観光ガイドや自転車の乗り方、アムステルダムはとにかくスリ被害が多いことからスリ被害の多い場所の注意などを旅行者が現在いるアムステルダムの場所に応じて音声でガイダンスをしていた。
まさに旅行前から到着後まで音声でフォローしている。旅行先など初めて訪問した場所の案内は、スマホやガイドブックに書かれた無味乾燥な文字よりも音声として耳で聞く方が印象に残りやすい。
▼「Care Tag(ケアタグ)」のイメージ動画。アムステルダムを訪れた人たちに、カバンについたタグから音声でアドバイスしている。