【名古屋市名東区】みんなの居場所をみんなで作ろう! 西山商店街「暮らせる図書館」パパ友会は12/20
地域住民の「居場所」を作るというユニークな試みをしている、名東区の西山商店街の「暮らせる図書館」に伺いました!
「星ヶ丘」駅から徒歩圏内にある名東区の西山本通沿いにある「西山商店街」は、住民が地域コミュニティを独創的に作っている、とても魅力的な商店街です。
西山商店街のお店としては、2024年9月4日の記事で「Holiday Donut」オープンについてお伝えしています。
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【名古屋市名東区】9/7、西山商店街にドーナツ専門店「Holiday Donut」がオープン!(Yahoo! ニュースエキスパート)
上の記事でも詳しく書きましたが、西山商店街は1961年に生まれた歴史ある商店街で、「星ヶ丘」駅から徒歩15分ほどの所にあります。日本住宅公団が周辺に4ヶ所の団地を建設したため、住民の日常の買い物のために作られました。100メートルほどのかわいらしい商店街は高度経済成長期の団地の住民の生活を支えましたが、平成になると星ヶ丘や長久手市、日進市の大型商業施設に客が流出し、一時はシャッター商店街になっていたそうです。
しかし2019年に「ニシヤマナガヤ」ができ、少しずつ商店街は息を吹き返していきました。この辺の事は後程アップ予定の「ニシヤマナガヤ」の記事で詳しく書きますので、ここではこれくらいにしておきます。
「暮らせる図書館」とは?
さて、「暮らせる図書館」は西山商店街に誕生して2年になる、私設図書館です。図書館であるだけでなく、地域の皆さんがフラッとやってきて自宅のリビングのように過ごせる「サードプレイス(自宅や学校・職場ではない第三の場所)」として、西山商店街の街づくり活動をされている「ニシヤマイバショラボ」の3人のスタッフの方々によって設立されました。こちらでは地域の方による様々なイベントも開かれています。地元住民が「暮らすように過ごす」場として活発な活動をされています。
こうした特色ある活動に興味を持っていたので、「暮らせる図書館」のInstagramもフォローしておりました。常々取材に行ってみたいと思っていたところ、とあるきっかけで今回遂に取材に伺うこととなりました!
「暮らせる図書館」は入口の階段を上がった2階です。玄関で靴を脱いで入ります。上着もここに掛けられます。友達の家に行った時の「お邪魔しま~す!」というような雰囲気です。
中に入るとリビングルームと和室があります。リビングのテーブルでは毎月定例の「部活」が開かれていました。いろいろな部活がありますので、毎月のスケジュールは公式Instagramでチェックしてください。部活参加は予約が必要です。
取材日の部活は「ママたちのティータイム部」でした。子育て中のお母さんたちが集まって、お茶をしながらちょっと息抜きする会で、この日は「カラダにやさしい子どものおやつ試食会」でした。これまでも「片付け」「アロマクラフト」などのテーマで開催してきたそうです。
赤ちゃん連れでお茶しにどうぞ! 子育て中は悩みを共有できる場所がほしいですよね。
なおこの会を主催しているyukiさんは、2025年1月から「名東子育て盛り上げ隊」を始動するそうです。子育て支援業の方、これからやりたい方、子育て中の方、子育てが終わった方などメンバー募集中!
リビングには大きな本棚があります。こちらの本は、「自宅からあふれてしまった、またはしばらく読まない本」と「寄贈された本」から成るそうです。前者は「自分の蔵書を置ける第二の本棚」(「本の巣」)という使い方で、レギュラープラン(後述)の方のみのサービスです。貸出されても大丈夫な本をお願いします。所有権はまだご本人にあるので、「やっぱり自宅に置きたい」と思ったらいつでも持ち帰る事ができるそうです。
児童文学の名作がたくさんありますね。子どもが大きくなって読まなくなった本はここでみんなにまた読んでもらえます。
ミヒャエル・エンデなどファンタジー小説の名作がずらり。
大人向けの本も充実していますよ! 借りて読んでも、ここでゆっくり読んでも。
建築が好きなので、この本はちょっと読んでみたいですね。
「暮らせる図書館」には無料Wi-Fiと電源を完備したデスクがありますので、コワーキングスペースとしてもお使いいただけます。勉強にもぴったりです。
「源氏物語」を読破してみるのはいかが?
こちらは和室です。おばあちゃんの家に遊びに来たような居心地の良さです。
畳に寝ころんで絵本を読んだり、ゲームをしたり、好きなように過ごしてください。
和室には素敵なアンティークのものがいろいろありました。この建物の前の所有者の方が持っていたものだそうです。アールヌーヴォーのライトに心奪われつい撮影に熱中してしまいました。
時計もゴシック様式のようないい佇まいですが、動かないそうです。
押し入れの中にも本やマンガがいっぱい!
左のものは小さくなったクレヨンを溶かして固めたものでしょうか? いろいろな色が出せるこういうクレヨンは売っているのを見たことがあります。
和室はレンタルスペースとして借りる事ができます。ヨガ教室や書道教室など、プロの方はこちらで。
「ママ友会」のような少人数でリビングのテーブルでやるものは無料で開催できるそうです。手芸好きの方が集まって教え合ったり、読書会をしたりとアイデアが膨らみます。
「暮らせる図書館」のシステム
「暮らせる図書館」には2つの暮らし方プランがあります。この場所をみんなで維持するため、有料となっています(価格は税込)。図書館の開館は、通常は火曜日から土曜日の、11時から17時ごろです(変更の場合もあるので公式SNSでご確認を)。
■レギュラープラン
大人(高校生以上) - 1ヶ月 5,000円(家族の子ども含む・定員各月20名)
子ども - レギュラープラン申込の家族に限る
レギュラープランは実質一家族で月5,000円というもので、ご夫婦でもシェアできます(同時使用は不可)。レギュラープランの小学生以上の子どもは子ども一人でも入る事ができますので(店番がいるとき)、放課後にここで宿題をしたり遊んだりと好きに過ごす事ができます。
レギュラープランの特典としては、合鍵で基本365日8時から22時まで、お好きな時間にお使いいただける事(図書館が休みの日でもOK)、自分の蔵書を置く「本の巣」や、家族の持ち物を置いておくボックスの使用があります。また毎月のお支払い時に焼菓子と1ドリンクが付くそうです。
■ゲストプラン
大人(高校生以上) - 初回1,000円(焼菓子・ドリンク1杯付き)
子ども(小・中学生) - 初回200円(未就学児は大人と一緒で無料)
単発で使いたい場合はゲストプランでどうぞ。時間制ではなく丸一日いられます(混んできたら適宜席をお譲りくださると幸いです)。ここで開催されるイベントに参加する時もゲストプラン扱いになります。
初回以降はチケット制になり、大人 5,000円(5回分)/10,000円(11回分)、子ども 1,000円(5回分)/2,000円(11回分)となります。
「暮らせる図書館」にはこだわりのドリンクが揃っています。サービスの1ドリンク以降は有料ですが、1杯200円ほどです。無料ウォーターサーバーもあります。
*ドリンクは店番さんがいるときのみで、合鍵で入るときはないそうです。
コーヒーは南区呼続にある「街と珈琲」による暮らせる図書館オリジナルブレンドだそうです。
日進市にある「植物と人棘」の季節のオリジナルハーブティ、「時のカフェお國」の薬膳茶も揃っています。
愛知県新城市の「鈴木製茶」の有機栽培のお茶や紅茶も。
ノンアルコールビールやジンジャーエールなど、冷たい飲み物もあります。
ゲストプランには向かいの「ニシヤマナガヤ」の「焼菓子moegiiro」の美味しい焼菓子も付いてきます!(レギュラープランも月1個もらえます)後程ニシヤマナガヤの記事でこちらのお菓子について書きます。めちゃくちゃ美味しかったです♪
「暮らせる図書館」には食べ物持ち込み・出入り自由だそうです。キッチンもあるので、材料を買ってきて料理してみんなでランチ、という事もできるそうです。
オリジナルトートバッグも売っていました。
12月20日夜は「名東パパ友の集い」があります!
2024年12月20日(金)の20時~21時は、「暮らせる図書館」で「第1回 名東パパ友の集い」が開催されるそうです。名東区は転勤族が多いエリアで、知り合いがいない中で子育てをする方も多いと思います。育児イベントも圧倒的にママが多く、パパがその輪に入るのはなかなかハードルも高いので、パパ友のためのコミュニティを作ろう、と「名東ダッドフレンズ」を立ち上げたそうです。
「パパ友の集い」は基本的には一人参加で少人数、内輪ノリなしなので誰でも参加しやすい会だそうです。スナックのような、家庭でも職場でもないサードプレイスを目指し、子育てだけではない、いろいろな話ができる場を作りたいとのことです。名東区で ちいきのいまaimaima という居場所をつくり、子育て真っ最中の保育士パパ シゲさんも参加されるそうです。
参加ご希望の方は「名東ダッドフレンズ」のInstagramアカウントからメッセージをお送りください。12月19日締め切りです。
実は今回「暮らせる図書館」に取材に伺ったのは、「名東ダッドフレンズ」主催のヒロさんからこのイベントの情報提供をいただいたことがきっかけでした。前々から気になっていた「暮らせる図書館」での開催なら、ちゃんと伺って施設自体の記事にしようという事で行ってきました。私も東京から名古屋に引っ越してきて全然知り合いがいない中で母親になったので、ヒロさんのお気持ちはとてもよく分かります。大人になってから友達を作るのは本当に難しいですよね。
昔は地域コミュニティ全体で子育てをしていましたが、現代ではそれはすっかり失われてしまいました。特に都会の転勤族が多い名東区や千種区は、子育てで孤独を感じている方もいらっしゃるでしょう。「暮らせる図書館」は西山地区のみんなをつなげる「居場所」として、現代の地域コミュニティの再生をしている大変興味深い施設です。
「暮らせる図書館」館長の藤野さんのお話をお聞きしていて、私の自宅の近くにもこういう場があったらよかったのに、ととてもうらやましく思いました。子育て世代で引っ越しを考えている方、西山地区で子育てをしてみては?!
*「暮らせる図書館」様、「名東ダッドフレンズ」様、取材にご協力いただき誠にありがとうございました。
暮らせる図書館
住所:愛知県名古屋市名東区西山本通2−27 2F
アクセス:
【地下鉄】名古屋市営地下鉄東山線「星ヶ丘」駅5番出口より徒歩15分
【バス】乗車停「星ヶ丘」→ 下車停「西山本通二丁目」
電話番号:050-3172-2480
営業時間:11:00~17:00
定休日:日・月(レギュラープランの方は365日8:00~22:00まで利用可)
利用料金:本文参照
駐車場:西山商店街共同駐車場(6台分) 、満車の場合は近隣コインパーキングをご利用ください。
公式アクセスマップ(バス時刻表・コインパーキングなども)