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「パリ五輪開会式の惨事!」韓国を“北朝鮮”と紹介…また起こった国際大会あるある#専門家のまとめ

金明昱スポーツライター
パリ五輪の開会式の船上パレードで国名を2度も呼ばれた北朝鮮(写真:ロイター/アフロ)

27日(日本時間)にパリ五輪の開会式がセーヌ川で行われ、48番目に登場した韓国選手団の入場の際に「朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)」と紹介された。こうした間違いは国際大会でよく起こっており、分断国家であるがゆえの“悲劇”が平和の祭典でまたも繰り返されてしまった。

ココがポイント

▼韓国選手団入場時の紹介アナウンスがフランス語で「République populaire démocratique de Corée」、英語では「Democratic People’s Republic of Korea」で、これはどちらも「朝鮮民主主義人民共和国」。

韓国選手団入場で「北朝鮮」と紹介…パリ五輪開会式で過去最悪級のミス発生(朝鮮日報日本語版)

▼韓国政府がIOCのバッハ会長との面談を要請し、フランス側にも強く抗議。大韓体育協会も組織委員会に再発防止を要請。

韓国を「北朝鮮」と誤って紹介…パリ五輪組織委員会に遺憾表明(中央日報)

▼2012年ロンドン五輪女子サッカーの北朝鮮対コロンビアの試合で選手紹介の際、スクリーンに韓国国旗が誤って表示され選手が猛抗議。

五輪=北朝鮮のIOC委員、国旗誤表示で「国民は憤慨」(ロイター)

▼2018年のサッカーAFC U-19選手権で、韓国代表の試合開始前に北朝鮮国歌が流れる。選手たちの表情は固まり沈黙。AFCは謝罪。

韓国代表戦で北朝鮮国歌、AFCが「前代未聞」のミスを謝罪(AFPBB News)

エキスパートの補足・見解

 分断国家である大韓民国と朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)は、五輪などの国際大会のたびに必ずと言っていいほど、何かが起こる。2000年シドニー五輪や2018年平昌冬季五輪では手を取り合い「統一旗」を手に合同入場したことは記憶に新しいが、その時の情勢によって手を取り合ったり、離れたりを繰り返している。

 今回のパリ五輪を両国は南北情勢悪化のなかで迎えており、選手同士が仲良く顔を合わすことはほぼないだろう。ピリピリしたムードに油を注ぐような事態は避けたかったが、思わぬところでさっそく話題になってしまった韓国と北朝鮮。これから始まる各選手たちの熱戦とメダル獲得で、大きな話題を振りまいてほしいところだ。

スポーツライター

1977年7月27日生。大阪府出身の在日コリアン3世。朝鮮新報記者時代に社会、スポーツ、平壌での取材など幅広い分野で執筆。その後、編プロなどを経てフリーに。サッカー北朝鮮代表が2010年南アフリカW杯出場を決めたあと、代表チームと関係者を日本のメディアとして初めて平壌で取材することに成功し『Number』に寄稿。11年からは女子プロゴルフトーナメントの取材も開始し、日韓の女子プロと親交を深める。現在はJリーグ、ACL、代表戦と女子ゴルフを中心に週刊誌、専門誌、スポーツ専門サイトなど多媒体に執筆中。

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