Yahoo!ニュース

【葛飾区】今年も帰ってきた冬の使者!水元公園の小合溜に冬の渡り鳥のヒドリガモなどが次々に飛来

ASA24ライター/英和・和英翻訳者(東京都葛飾区)

悠々とした水郷景観が見どころの水元公園では、その中心である小合溜に冬の渡り鳥が続々飛来しています。ユーラシア大陸北部から帰ってきた「ヒドリガモ」や「ホシハジロ」、「キンクロハジロ」などが集まる水辺はたいへんにぎやか。散策に訪れる人々の人気を集めています。

水元公園の小合溜
水元公園の小合溜

10月下旬から冬の渡り鳥たちが次々に帰ってきていた小合溜。現在では数百羽のカモの群れが水面に浮かび、活気に満ちた光景になっています。
特に多くのカモがいるのは、花菖蒲園を南に進み、小合溜の南の角から水面を見渡すエリア。水辺の遊歩道にはベンチが並び、晩秋から冬には水鳥を見に来る人が大勢足を運びます。この日も散策中の人々が「カモがいっぱいいる!」「帰ってきたんだねえ」などと会話をする様子をあちこちで見かけましたよ。

小合溜の南の角から見見渡したカモたち
小合溜の南の角から見見渡したカモたち
小合溜の南の角のエリア。周囲にはベンチやあずまやがある
小合溜の南の角のエリア。周囲にはベンチやあずまやがある

この一帯で特に多く見られるのはヒドリガモ。オスは頭部が明るい赤褐色で、額の部分だけクリーム色なのが特徴です。水辺の近くをよく泳ぎ、護岸の角に浮かんでいる水生植物の葉や茎を食べます。岸辺の近くで活動するため、観察しやすいカモです。

水生植物をついばむヒドリガモ。右がオス
水生植物をついばむヒドリガモ。右がオス

ヒドリガモは陸に上がることも多く、小合溜の周辺の草地で、葉や芽を食べる姿もしばしば見られます。水の中にいるときよりも更に距離が近いため、来園者に人気。草地を横切るヒドリガモの集団を、人々がそっと見守る光景は、水元公園の秋から冬の風物詩です。

草地に上がったヒドリガモの群れ
草地に上がったヒドリガモの群れ

水面の奥をじっくり眺めると、ホシハジロやキンクロハジロもたくさん見つかります。ホシハジロのオスは頭が赤茶色で、体の側面の羽は白。キンクロハジロのオスは頭や背中の羽が黒く、翼には白い帯状の部分があります。ホシハジロの目は赤色、キンクロハジロの目は金色で、それぞれ印象的。水辺の近くにはあまり来ないため、小型の双眼鏡などを持参して見るのもおすすめです。

ホシハジロのオスは頭が赤褐色で目が赤
ホシハジロのオスは頭が赤褐色で目が赤

これらのカモたちは、夏の間はシベリアなどのユーラシア北部で過ごし、越冬のために日本へやってきた冬鳥です。水元公園に至るまでの長い空の旅を思うと「今年もよく帰ってきたね!」と労いの言葉をかけたくなります。小合溜でゆっくり過ごしてほしいものです。

小合溜にカモたちの声が響く季節
小合溜にカモたちの声が響く季節

北の国からはるばる帰ってきたカモたちの姿を見に、水元公園へ足を運んでみてくださいね。無数のカモたちが泳ぐ様子は、見飽きることのない楽しさです。

名称: 都立水元公園
所在地: 東京都葛飾区水元公園
開園時間: 常時開園
入園料: 無料
アクセス: JR金町駅から京成バス 戸ヶ崎操車場行き(金61)または西水元三丁目行き(金62)で「水元公園」下車、徒歩約7分/JR金町駅から「水元公園循環バス(金63)」で「はなしょうぶ園」下車 徒歩約1分(土・日・祝のみ運行/運行期間3月1日~11月30日)
水元公園HP: https://www.tokyo-park.or.jp/park/mizumoto/

ライター/英和・和英翻訳者(東京都葛飾区)

出版社に11年勤務後、2009年にシンガポールに転居。東南アジアの文化と料理にハマる。2013年に帰国した後は日本文化に改めて関心を深め、今は東京の下町情緒が大好き。葛飾区の素敵なところをどんどん広めたいです。

ASA24の最近の記事