「今回は、芦屋に本店のある和菓子店「あおやま菓匠」さんをご紹介します。

西宮には、平成7年に開店した香櫨園店があります。もともとご自宅だった場所ですが、震災のため半壊しお店にリニューアルされたそうです。今の季節、こいのぼり揺れる夙川近く。

ちょっと変わった餡のものも含め、全部で4種類もの柏餅があります。

柏餅の前に、まずはお店のことを書かせてください。2代目オーナーの青山浩志さん。とてもユニークな経歴の方なんです。全国菓子大博覧会で数々の賞を受賞している和菓子の名店の菓子職人でありながら、現役のミュージシャンで、音楽の専門学校の講師でもあります。さらには和菓子教室も開催。

先代のお父様のもと、子どもの頃から和菓子を身近に感じていたそう。お父様は今も現役で一緒に和菓子を作られています。関西テレビの「よーいドン！」の「となりの人間国宝さん」のコーナーに親子で出演されたそうです。

中学を卒業後和菓子店で修業し、芦屋にお店を設けた職人気質なお父様は、息子の浩志さんには、好きなことをしたらいいと言ってくれていたそうで、浩志さんは、ミュージシャンとしてメジャーデビューするまでに！

今も関西を中心とするライブハウスなどで活動されています。

「２つのこと両方できるの？」と不思議ですよね？青山さんは、語ってくれました。「音楽と和菓子はどちらも五感で作るもの。限られた中でどれだけメッセージを込められるか。とても通じるものがあるんです」

たとえば歌は、「夏」という言葉を使わずに「夏」を表現していたり、さくらんぼをあしらっている上生菓子の菓銘が「春のなごり」だったり。青山さんの創作は言葉やデザインにも及びます。

常時11種類はあるという上生菓子は、そんな青山さんのアートな才能が表現されている商品です。抹茶や日本茶だけではなく、意外とコーヒーにも合うのだとか。

5月半ばごろまで販売されている季節の商品、柏餅もおすすめです。よもぎ餅に粒あんのもの、こしあんのもの、普通の生地にこしあんのもの。

そして一風変わった味というのは、白みそあん。白みそを和菓子に使うのは珍しくないそうですが、柏餅のあんとしては見たことがなかったです。

食べてみたところ、あんの甘さがありながら、ほんのりみそならではのしょっぱさもあり、とてもおいしいです。お菓子ともとれるし、軽食ともとれそうな、甘いけど塩味。その他の柏餅もいくつも食べられそうな上品な味です。

今を逃してしまうと来年まで食べられないので、柏餅がお好きな方はぜひ試してみてください。その他桜餅やみたらし団子、あしや本店の名物の最中など、商品が多彩です。

【あおやま菓匠　香櫨園店】
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住所：兵庫県西宮市中浜町1-37

TEL：0798-26-6487

営業時間：9時～18時

定休日：日曜（繁忙期は営業）2024年5月5日はオープン

アクセス：阪神電鉄「香櫨園駅」徒歩約5分