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食洗機導入のメリット

せす家電Youtuber/元家電量販店店員

[画像提供:パナソニック株式会社]
[画像提供:パナソニック株式会社]

忙しい家事を効率化したり、時短をしたりする場合に家電は有効なツールでもあります。さまざまな家事がありますが、時短を考えたときに比較的思い浮かびやすいのは食洗機だと思います。みなさんは食洗機を所有しているでしょうか。食洗機は意外と普及率が低く、30%前後に留まっています

1万人ほどを対象にしたある調査によると、食洗機を所有している人は30%ほどに留まっており、そのうちの3分の2の20%の人がビルトインタイプの食洗機で残りの10%ほどが据え置き型の食洗機です。このデータから20%の人はキッチンにもともと付いている食洗機で、家電量販店などで販売している据え置き型の機種を購入する人はたったの10%しかいないことが分かります。

注目されつつある食洗機

一方で若い世代では食洗機を購入する方も増えていて、そこには共働きの増加などが背景があります。食洗機の市場は数年前まではパナソニックの製品のみでした。しかしここ数年の需要に応えてアクアやシロカなどのメーカーからも製品が製造されるようになりました。日本の大手家電メーカーは、今のところ参入することはなさそうですが、多少の選択肢が出てきました。

本当に食洗機は必要?

食洗機が注目されていますが、価格や実用性から購入に踏み切れない方も多くいると思います。また、工事が必要になったりとややこしいことや、工事代がかかる事なんかも購入をためらう理由になっているのではないでしょうか。今回この記事では食洗機のメリットデメリットや、設置に関して詳しくお伝えしていきます。

食洗機のメリット

食器がきれいになる

当たり前のことですが、食洗機で洗うことで食器は手洗いよりきれいになります。なぜきれいになるかの理由は大きく二つあります。まず一つは食洗機用の洗剤にあります。食洗機専用の洗剤は手に触れる食器用洗剤と違って、界面活性剤が多く含まれています。手で触れないので、肌に優しい成分が入っていない分、汚れを落とすパワーが強いです。洗剤自体が汚れ落ち抜群で、手洗いよりもきれいになります。

二つ目は機種によりますが温水の機能が付いていることです。パナソニックの機種には温水の機能が搭載されており、80度前後の温水で洗ってくれます。温度が高いと、油汚れが分解されて落ちやすくなる他、洗剤の界面活性剤の効果が活性化します。これによって油汚れもしっかり落ちます。

節水になる

食洗機は手洗いより水道を使わないので、節水になります。経済産業省資源エネルギー庁の「家庭の省エネ徹底ガイド春夏秋冬」によると、

【手洗いの場合】
年間でガス81.62、水道47.45を使用:光熱費は年間約25,510円 
【食洗機の場合】
年間で電気525.20kWh、水道10.80を使用 :光熱費は年間約16,640円

で、年間で考えると光熱費が約8,800円の節約になります。機種にもよりますがほとんどの食洗機は5分の1から9分の1の程の水道代で済むので、水道代は断然食洗機のほうが安くなります。

家事が減る

食洗機を使うと純粋に皿洗いをしなくてもよくなります。食洗機を使用する場合やることは食器を食洗機に入れるだけです。カップルや夫婦の場合、どちらが皿洗いをするかを考えなくてもよくなります。男性側は皿洗いをしてもらっている場合、女性側が洗っているので、お金をかけて食洗機を買う必要がないと思っている人が多いです。ただ女性側だけにやらせるのはおかしな話です。皿洗い自体をしないならせめて家事を楽にしてあげるためにお金は出したほうがいいでしょう。皿洗いがなくなるのは、意外と負担が減ります。

時間が増える

皿洗いをなくなるので、家事が一つ減ります。実際に食洗機での皿洗いは1時間ほどかかりますので、手で洗ったほうが早いです。しかし実際に拘束される時間は食洗機の場合、食器を食洗機に入れる5分程度で済みます。しかも40点の食器を一度に洗えるので、皿洗いをする回数も減らすことができます。トータルで考えると食洗機のほうが時間がかからないので、時間を生み出すことができます。

手荒れしない

冬場に食器を洗うのは、水が冷たくて大変なのでお湯を使う人も多いと思います。お湯を使うと手が乾燥してしまって手荒れの原因となります。食洗機ではもちろん手を使わないので、手荒れのリスクを軽減することができます。女性は手が荒れやすい人が多いと思いますので、女性にはうれしいですね。

ということで食洗機には多くのメリットがあります。しかし、メリットだけではなく気になる部分も多くあると思いますので、気になる部分も紹介します。

食洗機の気になる部分

手洗いのほうがきれいなんじゃないか

これはよくある疑問点です。日本人は大変なことを自分でやりたがるので自分で洗ったほうがきれいになると思いがちです。しかし、上記に書いたように温水で洗うので手洗いよりもきれいになります。ただ、例外としてしばらく放置されて乾燥してしまった汚れは、食洗機を使っても落ちないことがあります。食洗機に入れるまで置いておく場合は汚れを洗い流して水に浸けるなど「汚れを落としやすく」しておく必要があります。

手洗いの方が早い?

これは実際のところ手洗いの方が早いと思います。食洗機の場合は皿をセットしてボタンを押すだけなので実際に拘束される時間は食洗機の方が少ないです。乾燥時間などを入れてしまうと食洗機は1時間以上運転することになりますが、その間は放置でいいわけです。「自分の手でやること」が明らかに少ないのが食洗機です。

設置できるの?

これはどうしても問題になる点です。食洗機の設置の条件は大きく2つあり、設置場所と分岐水栓です。設置場所は純粋にシンク横などに食洗機を置けるだけのスペースがあるかどうかです。丸々食洗機が置けなくても、設置台などを利用してシンクの上に被さるように設置することなども可能です。置くための選択肢はさまざま用意されていますが、置けるかどうかの確認事項は多くあるので、それをクリアしている必要があります。

2つ目は分岐水栓です。分岐水栓は今ある水道と食洗機を繋ぐために必要な部品です。ほとんどの食洗機は分岐水栓をつけないと、利用ができません。分岐水栓は家の蛇口によって種類が違っており、価格は安いものだと6,000円前後から高いものだと18,000円前後となっています。

分岐水栓
分岐水栓

家電量販店などで設置工事を頼む場合、1万円ほどの費用がかかります。蛇口によって種類が違うので購入する際には注意が必要ですし、設置も自分でやるには難しいので色々と手間がかかります。また、最悪の場合分岐水栓の取り付けができない蛇口の場合もあります。

まとめ

ここまで食洗機について色々紹介しましたが、実際に使った人間の意見をお話しすると、「食洗機は買って損のない家電」です。1番は皿を詰め込むだけできれいになってるという圧倒的楽さ。細かいものをちまちま洗ったり、汚れているものを一生懸命洗うなど考えなくてもいいです。食洗機を買う際に食器をきれいにするために買おうとする人がいますが、そういう人は食洗機を買っても後悔すると思います。洗濯機を買う際にいくら上位モデルが汚れ落ちがいいと言っても、高い機種を買う人は少ないです。ただ、洗濯機を買わない人はいません。それは洗濯という行為を自分がしないためであって、きれいにするためではないからです。食洗機もそうで、皿洗いから解放されて、時間を生み出すための家電です。それを勘違いしない人であれば買って損はないはずです。みなさんもぜひ食洗機を検討してみてはいかがでしょうか。

家電Youtuber/元家電量販店店員

元家電量販店店員。白物担当として勤務して理美容、調理、生活家電など広い分野を担当。とにかく家電が好きで、YouTubeにて実際に買った商品やおすすめ商品の紹介や、家電の選び方の解説などもしています。Youtube以外にもWebメディアでの記事執筆やラジオ出演など幅広く活動経験あり。

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